やる気・モチベーション・努力 ライフハック

先延ばしにせずにさっさと片付けるライフハック:デビッド・アレンの2分ルール

投稿日:2021年4月12日 更新日:

2分ルールとは

5秒ルール同様、先延ばし対策になるルール。

シンプルな、「そのタスクが2分以内に終わるなら、今すぐ片付けろ」というルール。

2分ルールは前提として、そのタスクがやるべきことだと当人が認識している所からスタートしている。ただ思いついただけのことを吟味もせずにいちいち実行するというわけではない。
「やるべきこと」あるいは「そのうちどうせやること」を思いついた・思い出したら、2分で片付くならその時やる、と捉えたほうがよろしいかと思われる。

生産性恒常コンサルタントであるデビッド・アレンによるもの。

2分ルールの内容が個人用ワークフロー管理術のGTD(Getting Things Done)と同じやん、と思ったらデビッド・アレンはGTDの人だった。2分ルールはGTDから派生したようだ。


どうもルーツ的に考えると元は「そんな雑魚タスク管理がめんどくさいからその場で片付けろ」みたいなノリに思えるが。GTDから独立して広められているくらいには、他にもメリットは有る。

2分とすることで「着手のハードル」が下がる。
5秒ルールにも通じるが、「必要なやる気の量」は殆ど「着手するため」に必要なものだ。逆を言えば始めるためだけにそれだけの心的エネルギーがいる。そのタスクが日常的なめんどくさいと感じる(つまり達成自体は可能である)場合には尚更に。

依って、「手を付けるためのやる気を生み出す」5秒ルールや、「最初のハードルを下げる」2分ルールは、行動を起こすことに有効となる。


2分で終わらないことは、

2分に分割する

派生で、「タスクを2分で出来る量に分ける」ことも提唱されている。

そもそもやりたくないとか先延ばししたいとか今はちょっととか思うのが、大体は

  1. 量がめんどくさい 
  2. 内容がめんどくさい 
  3. 今の状態が居心地が良いから
    のどれかである。この内「めんどくさい」は思考ではなく直感的に感じる面倒くささ。よくわからない、はっきりしないという念を含める。これでメル・ロビンズが言うところの「非常ブレーキ」がかかる。不確定要素があるから警戒モードになると言ってもいいか。

3は一番厄介で、一番多い。冬の朝に布団から出たくないとかそんなん。こちらは5秒ルールの方が良いだろう。

閑話休題、仮に全部2分単位にバラした場合、その1ピースを1つのタスクとして認知するならば量の問題は解決される。そして2分後の完成形のイメージも、比較的容易だろう。両方の理由へのフォローとなり得る。勘違いして嫌がってる直感的部分をなだめる感じ。

『新しい習慣を取り入れる時は、2分でできる分量まで小分けにして目標を設定し、いつでもやってみられるようにすると良い』

https://www.lifehacker.jp/2014/02/140221the_two_minute.html

という形でも言われている。これも着手のハードルを下げ、手軽にしている。
上記引用は例えば「本を読む」というタスクを「1ページ読む」に落とす、みたいな感じで、やること自体は1種類だから問題ない。時には全部2分に分けるのはクソめんどくさい。後述の方法のほうが有効なことも有る。

2分だけやってみる:惰性を味方につける

「2分だけ手を付けてみる」ということも提唱されている。こちらの方が汎用的だろう。前述の通り、「着手すること」に難儀しているだけであることは多いため。

小さな目標を片づけるのに適した2分ルールが、大きな目標にも有効なのは、私たちが惰性で動いているからです。何事も、ひとたび始めてしまえば、続けるのは割と簡単です。私が2分ルールを好きなのは、その根底に「始めれば、さまざまな良いことが起こる」という思想があるからです(中略)。

2分ルールにおいては、「その結果何が達成できるか」はあまり重要ではありません。大事なのは、「実際に目標を達成するまでのプロセス」です。「行動を起こすこと」自体に主眼を置いており、そこから先は流れに任せるのです。

https://www.lifehacker.jp/2014/02/140221the_two_minute.html

難点となるのは着手することなんだから、それに専念した方が早い、ともとれる。
逆を言えばここでの「2分」は着手前に感じる遂行までの懸念(恐らく一貫性の原理が悪い方向に働いている)を払拭する「保証」になる。2分という保険的なゴールを設定することで。気分で伸ばしたりはしないほうがいいだろう。

この上で、2分という短さもプラスに働く。やりゃわかるが、殆どの場合は気づいたらとっくに過ぎている形になる。つまりは既に一つ達成しており、その上でさらに「自主的」に続けているという錯覚(錯覚って言っちゃった)をもたらす。自己効力感にもプラスとなる。

ただしこのせいで2分のつもりで別のこと1時間やってた、なんてザマにもなりかねないので上限決めたほうがいいよね、との言もある。実際によくある。作業興奮と呼ばれる現象が発生しやすい。


個人的に思うのが、ポモドーロ(25分)ユージンシュワルツの33分33秒みたいな時間でタイマーをセットしてから、2分を過ぎたらいつでもやめてもいい+タイムアップで終了の二重ゴールみたいな感じはどうだろうか。

つか私がそれを気が向かない時にやってるんだが。2分じゃなくて5分のつもりだけど。殆どの場合タイマーが終わるまで自然と続ける形になる。

なのでやる気が無いのは大体「気のせい(というか気持ちのせい)」だとも思う。認知レベルでは理由がある(大きく見えているとか、最後までやり遂げなければならないと思っている、警戒心が働いている)が、やろうと思えないほどの実体はない。

5秒ルールや2分ルールのこのような使い方という、言ってしまえば「自分を勢いづける」だけでやる気の問題が大抵片付いてしまうのもその証拠だろう。

+5秒ルール

5秒ルールと切り口が違うので、組み合わせれば効果は重複する。
5秒ルールは起爆剤のようなもので、不安や心配から脳を切り替えて行動に移させる。逆を言えば動きたくない時は不安や心配が足かせになっている事が多い。

この不安や心配が働くのは「未来のこと」である。過去に原因があったとしても、それが原因で未来に起こるだろうことを恐れるという形になる。

特に一貫性の原理について。今回で言えば「やるからには、やり遂げたい」とする心理。それが自分にやり遂げられるのかの「試算・概算」を当然直感的に行う。
巷では「やり遂げたい本能」みたいな扱いをされ、それは間違いではないが、これは今回のような「出だし」で時に邪魔になる。

「やり遂げなければならない」
→「できないからやらない」
→「難しいからまだやらない(勉強・練習してから、という名目を得る)」
→「やりきれないから今はやらない(まとまった時間ができるまで、という名目を得る)」

割と3つ目は最悪である。時間が5分あって、2分で済むことに、「あとでやろう」とする。2分という単位を持つことに依ってこれらは「十分間に合う時間でさっさとやったほうがいい」とは認知できるだろう。
なおADHDがよく遅刻するのはこのパターンだという話もある(まだ時間あるし別のことやろ→それに夢中になってた)。予定を前倒しにした方がよほど安全かも知れん。ただ彼らって多動だと言われていて、行動力自体はあり(何故か自覚がないのもいるが)、成功者でADHDなのはいるんだよな。関係はあるのかもしれない。

ともかくこれらは正しいときもあるが、「2分で片付くやるべきことに対しても」こういった尻込みにつながる。これらは慎重すぎたり完璧主義によく見られるが、人間みんな完璧主義が心の中にいるだろう多分。行動はどうあれ。

2分ルールの方は、見りゃ分かるが暫定ゴールは2分後だ。2分間一貫性が保てばいい。この分「やる前の緊張」は緩和する。


何よりもこのような「自分が設定したルールに自分が従えるかどうか」が重要だが。ビッグファイブで言えば誠実性になるか。

ビックファイブにおいて この誠実性が高い人は、 「責任感」があり「自己規律」「良心」「慎重」という特徴があるとされている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/誠実性

日本人だいたいありそう。まぁ変化するものだから、なきゃないでそのうち伸びるかもしれない。

ちょっとした懸念点と疑問点

コレ自体に文句はないんだが、その前段階にちょっと。
それほどでもないが、2分ルールだけで判断すると、やらなくても良いこと、やらない方がいいことでも手を付けることになる点には注意したほうがいいだろう。そういう捉え方をするのがたまにいる。

前述のGTDというルールでは、2分ルールは「処理」という段階に入っている。その前の段階では頭の中を「漏れなく」書き出す(努力目標)とか言っており、その後の処理の段階では無思慮に手を付けるのではなくより良いものを選ぶとか、必要なものを選ぶとか言われている。2分ルール単品だとこのあたりの部分が抜ける。

要するに、「やらないこと」を決めてそれを守る、考えも行動も目的に向ける、という点に於いて、全く無防備な感じになってしまう。収束的ではなく、拡散的。

計画や目標の達成などの収束的な考えとは違い、こちらは(脳内を含む)対応・対処を意識した拡散的な考えに則っていると思える。

どうもGTDは(個人的な感想だが)機会損失や「取り残される恐怖」など心理的な問題の対処の要素があり、「タスクに専念できる心理的状況を作り、キープする」ことを軸にしている用に思える。
気になること全部書き出して、気にするくらいだったら今すぐさっさとやってすっきりしちまえ、みたいな。あれって一見完璧主義なんだが、実際には現実主義のような不思議な感じがする。

ビジネスだと実は対応力は特に必要だ、なぜなら今どき何がどうなるか誰も予測がつかないからだ、なんて話もある。VUCA(変動、不確実、複雑、曖昧性)時代なんて呼ばれる。元は軍事用語らしいが。

ともかく、このような拡散的な対応、これはこれでアリなんだろう。「予測が通用しない状況」を意識していて、それ故に多少受動的な。ただし計画実行とはちょっと向きが違うことは留意しておく。両立も十分できそうだけどね。


サイトによっては2分で出来るなら「その場で」やれ、って言われるが、GTDにちなんで気になったら収集(書き溜め)、見返してやると決めたらやる、くらいの方が良いだろう。

全てを思いついたその場でなんてやってたら、時間の問題だけじゃなく、それまで取り組んでいたことの「中断・再開」の問題が出てくる。そもそもGTDが「書くことで頭から追い出す」みたいなこと言ってるのに、中断して「気になること」を増やしてどうするよと。この場合どちらかが必ず中断することになるから、メインを続行したほうがいいだろう。

ポモドーロテクニックですら「5分休憩しないといけないのが煩わしい」とか言われるのに、突発的にひらめいたことにいちいち対応なんぞしたくないだろう。

書き出すだけで頭から追い出す効果はある。

「取り掛かる目」を養う

今回の話で本質的に重要なのは、「自分が出来ると思える量の単位でタスクを見る」という目を養うことではないだろうか。

やれば出来ることに(特に習慣的な日常的なこと)対しての先延ばしやめんどくささを感じることは、一貫性の原理のせいで最初から最後(やり遂げる)までを意識しているからだろう。

これは無駄にでかい視野であり、実際に必要なのは小規模なゴールでいい。どうせ長大な計画の達成は小さなピースの集大成なのだから、今からやる「一歩」を見出すことのほうがよほど寛容だろう。

めんどくさいと思うことがめんどくさいしもったいない、ということは結構あったりする。例えば洗濯機回すこと、洗濯物干すことと、今日測ったら実働はトータル4分で済んだ。
後は以前、暇を持て余してチャーハン作成RTAしたことあるが、冷蔵庫から材料取り出すところからフライパン洗うところまでで7分くらいだったな。動画で3分位の人もいる。あれは準備はしてあったが。

「経過時間」を測るってだけで意識するから、間延びした時間が引き締まる。時間測らない時はチャーハン作るのに15分位かかってる。
普段はそこまで時間を意識しない(経過時間よりもスケジュール的に時間を気にしている)分、パーキンソンの第一法則よろしく「時間が引き伸ばされている」。

なので、タスクと時間と言うとポモドーロや33分のようにカウントダウンが重視されるが、カウントアップも悪くない。


本当に2分前後ですむことについて。
タスクにも依るが、こういった数分くらいの感覚的な目算は人によって大きくずれがある。

2分でできる→5分かかる、とか、
2分じゃできない→1分もかからなかった、など。

これらは経験と計測で正しく機能するように培うしか無いだろう。
前者はもちろん、後者も「それまでタスクを過大評価していた」という点では不安材料である。それは、「手を付けるのに過剰な決心が無駄に必要」な状態だと言える。


そもそも2分じゃなきゃいかんのか、とは思うのだが。5分は一単位っぽくて手頃感が無いのだろうか。3分も切りがいい感じがする=終わりたくなるかもな。2分がいいのかもしれない。
GTDだと2分というのは目安に過ぎないみたいな言もあるが、今回ポイントの一つは「気楽に見える分量」ではあるので、特にこだわりがなければ2分でいいだろう。


5秒ルールも2分ルールも、多用するならばなんども「着手」をすることになる。
これ自体が着手するという能動的意志力のスキルの限界的練習となる。

逆を言えば対象がどうあれ「着手」という一点がヘボければ全てストレッチゾーン・パニックゾーンとなり得る。

なので何度も本当に2分でやめても、数をこなすなら別にいい(当然都合やスケジュールは知らんが)。経験値は貯まる。良い意味で、そのままではいつまでもいられない。

また、どちらでも言われている通り、これらに依って自己認識が改まる・培われる。最低でも5秒ならできる、2分ならできると。そう考えるとどちらかと言うとこれ、認知療法に近い要素があるのか。

>>やる気/モチベーションについてへ移動

0

-やる気・モチベーション・努力, ライフハック
-, , , ,