5因子モデルとも呼ばれる。
ビッグファイブは性格分類の種類の内、特性論に当たる。真面目、協調性の有無などの特性がどのくらいあり、どのような組み合わせかで判断する理論。この特性論の中で最も広く受け入れられているものとされる。
また、これら5つの特性は文化的・民族的な差がない、普遍性があるものとされる。
wikiによれば、これら5つは日本語訳が定まっていないものもあるとされる。このページでは、NEO-PI-Rと呼ばれるビッグファイブに更に6つの下位尺度を加えたものを元に作成された日本語版を紹介。
ヒトの性格の全てを網羅しているわけではない、とする批判的意見がある。
経験への開放性 Openness to Experience
下位尺度として空想、審美性、感情、行為、アイデア、価値がある。
新たな美的な、文化的な、知的な経験に対して開放的な傾向。
言い方を変えれば「好奇心」。
知性・学歴と明確に関連性があるとされる。
勤勉性 Conscientiousness
下位尺度としてコンピテンス(コンピタンスとも。能力、力量)、秩序、良心性、達成追求、自己鍛錬、慎重さがある。
あるいは誠実性とも。
計画性、責任感、忍耐力など。
開放性と同じく、知性・学歴と高い関連があるとされる。
また、仕事の成果との関連が5つの中で最も強いとされる。
外向性 Extroversion
下位尺度として温かさ、群居性、断行性、活動性、刺激希求性、良い感情がある。
積極性、明るさ、社交性など。
関心や精力が他人や物に向けられるか否か。
このパラメータが低い=内向性が高いとされる。
なきゃいかんのか、といえば別にそういう話でもないらしい。専門性が高い職業等の場合、「無いほうが高い結果が出せる」とのこと。
逆に営業などでは高いほうが有利とされる。
協調性 Agreeableness
調和性とも。
下位尺度として信頼、実直さ、利他性、応諾、慎み深さ、優しさがある。
低いと個人主義。
「協力」のようなイメージではなく、自分より他者を優先することができるか、思いやることができるかというパラメータ。
面白いのが、日本ではこれが高いと年収が高い、アメリカだとこれが高いと年収が低いんだとか。
精神不安定性 Neuroticism
下位尺度として不安、敵意、抑うつ、自意識、衝動性、傷つきやすさがある。
あるいは神経症傾向や精神安定性と書かれていることもある。
言葉通り。不安やイライラがあるかないか、自尊心が高いか低いかなど。
真面目さと共に仕事に影響がある。
構成要素として自力本願、自尊心がある。自分で状況に立ち向かえるかどうかの認識。できない場合は不安を抱えやすい。
一見無いほうが良さそうだが、これは物事への慎重な態度にも繋がっているとされる。反対に高いと反社会性人格障害のリスクも高いため、一概に良し悪しは語れない。
関連ページ:
_要領が悪い人-神経質
精神「安定性」とされる場合、高低の評価は逆転するため注意。
ビッグファイブテスト
http://www.sinritest.com/bigfive.html
改めて言っておくが、高けりゃいいとも限らない。「現在地を知るため」程度の認識のほうがいいだろう。
別パターンのビッグファイブ
これらの5つはNEO-PI-Rと呼ばれるものだが、同様によく使用されるFFQPと名付けられた別のビッグファイブがある。
- 情動性―非情動性
- 外向性―内向性
- 遊戯性―現実性
- 愛着性―分離性
- 統制性―自然性
の、5つ。
作成者は辻平治郎氏のようだ。
氏のインタビュー記事によれば、NEO-PIを参照したのは確か。高校生でも使えるように、中学生でも使えるように、言葉使いや長さなどに注意したとのこと。
クレジット
https://jibun-compass.com/big5
https://psychoterm.jp/applied/clinical/a14.html
https://ci.nii.ac.jp/naid/110001223635