今すぐに動く方法:5からのカウントダウンで動くメル・ロビンズの5秒ルール

メル・ロビンズの5秒ルール

前回に引き続いてメル・ロビンズだが、前回の5秒ルールとは別の5秒ルールについて。
前回は5秒以内に動かないとやる気なくなる、というものだった。

今回はもっとライフハックっぽいものとなる。
ちなみにメル・ロビンズ、以前はうつ病だったらしい。朝ベッドから出ることも辛い状態だったとか。転職に失敗し、家庭も崩壊寸前だったとか。今回の5秒ルールにより、それを克服したという。

行動パターンを変えたい時、日常の中でちょっと勇気が必要な時、心をコントロールしたい時。この3つの目的に役立つとされる。

私自身は既に日常的に使っていて、まぁ効果はあるよ。

「5、4、3、2、1」とカウントダウンすることによって自分の内部の恐怖心から意識をそらし、勇気と自信の声に従って行動するためのメソッドだといいます。

https://www.lifehacker.jp/2019/09/book_to_read_5second-rule.html

5秒ルールとはシンプルなメタ認知ツール。
人の行動パターンをすぐに変えることができ、その効果が長続きすることが研究でも裏づけられているのだといいます。
ちなみにメタ認知とは、目標を達成するために脳を黙らせることができる技術だそう。

私の知ってるメタ認知と違う。ただまぁ、マインドフルネスや認知の話に絡めて考えれば、認知フュージョンに頭突っ込んでる状態から抜け出せるわけで。黙らせるというか、「切り離せる」という表現が、感覚的には私の持ってるイメージと近いかな。別に静かにはならんよ必要な機能だし。本人が耳を傾けるのをやめるだけ。

目標を達成したいとき、責任を全うしたいとき、やらなければと思いながらも腰を上げられないとき
まず、心のなかで「5、4、3、2、1」とカウントダウンします。数えるうちに、目標ややるべきことに集中できるようになり、心のなかにある不安や雑念や恐怖心が気にならなくなります。
そして「1」になったら、すぐに動く。それだけです。

至ってシンプルですが、念のためもう一度言います。やらなければならないことがあるのに、自信がないとき、不安なとき、萎縮してしまうときは、「5、4、3、2、1」とカウントダウンして、自分の主導権を握りましょう。
数えるうちに心が落ち着きます。そして「1」になったら、動くのです。(60ページより)

これは即効性も有るんだが、「自分で動こうと思えば動ける」という認知を事実を積み重ねて培うことでも有る。自信というか、度胸というか、そういった物を育てることになる。

そのうちカウントダウンめんどくさくなってくるがまぁ、良い認知ができてきた証明になるかもね。衰えないように続けたほうが良いと思うけど。開始前のルーティンのようなものともされる。そうしてしまったほうが良いだろう。

5秒ルールのイメージを固めるためのいくつか

メル・ロビンズがこのアイデアを閃いたきっかけが、「ロケットの発射シーン」をテレビで見たから。カウントダウンで、発射。今回のルールそのままだろう。

このカウントダウンのアイデアで、うつ病で朝ベッドから起きるのも辛かったが、それができたらしい。当人、パニック障害のために抗不安薬を飲んで20年という人なのにだ。これは「気分に左右されずに動く方法」としての効果と見れる。後述するが5秒ルール自体ができない人もいるっちゃいるみたいだが。

サイトによっては「5秒以内に動く」としている所もあるのだが、こういった経緯からカウントダウン→アクションでよろしいと思われる。

ちなみにカウントダウンの必要性は、「カウントアップだと5でやらずに6とか7とかいくだろおまえら」的な理由だともされる。


前回同様、自動運転、非常ブレーキの話とも繋がる。
まず普段の状態は、コンフォートゾーン、つまりは居心地のいい安心な、これやってりゃ大丈夫だろ的な行動パターン内での自動運転である。

何かにやる気になったところで、そのうち日常に上書きされやすいのは、やり慣れないことに対して自動運転がオフになり、「マニュアルで自分を運転しなければならない負担」が一因では有る。
つまり元から「毎回」、自発的な決心が必要だったということ。一度のやる気じゃ数が足りない。5秒ルールでカバーできるけど。

次に緊急ブレーキ。自分にとって「いつもと違うこと」には、本能的にストップがかかる。家に帰ってきたら見慣れぬ靴が玄関にあったら? 家具の配置が変わっていたら? もうそれだけで気分は通常と違うだろう。「いつもと違う」というそれだけで結構ストレスになる。「何か」があるかもしれない、あるいは起こったと感じるから。

通常の行動パターンから外れて自発的に何かをやる機能は、脳のOSにはあまり揃っていない。逆に止める機能てんこもり。だからこそ生物としては生存できた。用心深さも必要では有るので、ブレーキが悪いとは言えない。時に超邪魔だが。

やる気に頼らず実行することを繰り返せる。やる気のなさ、というより「尻込み」は俗に言う自信のなさ、実質的には「不安や恐怖」から来ることが多い。
で、メル・ロビンズはそれの対となる自信がスキルであり、これは行動を通じて身につけられるものだ、としている。

5秒ルールができない人

なお、そもそも5秒ルールができない、という人もいるらしい。見た中では、5秒ルール自体をタスクとして、数をこなしていったケースが最も有効だと思う。

あるいはライフハックではなく「習慣付け」と割り切って、元からなくても出来るものに対して繰り返し使うのも手だろう。「元からある流れに乗る」というのは、出だしが軽くなるため有効だ。


もしかしたら、やろうとしていることが思慮や吟味や用心が必要な内容で、それなのに勢いだけで取り掛かろうとしているかもしれない。使おうとしている対象が間違っている可能性。


5秒ルールが効果を為すのはアクションであり、プロジェクトじゃない。プロジェクトはアクションの1ピースに砕きましょう。1アクションに対しての5秒ルール。

割と自分の臆病さが嫌いすぎて、正反対の「軽率な行動」を自ら取りたがる人、パニックになって突撃する人ってのは多い。焦って自分を無謀な事態に放り込もうとしていないか。それだとそれこそ「非常ブレーキ」が正当にかかる。

むしろ5秒ルールは防衛的ペシミズム(悲観的な視点で十分な計画を練る)の消極性を補えるため、かなり相性が良い。別に頭を楽観主義にする必要はないだろう。

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