要領が悪い人とその原因

要領が悪い人

 要領が悪い理由も色々ある。能力不足もあり得るが、拘りすぎかもしれないし、丁寧すぎるのかも知れない。

物覚えの悪さを含める言葉だが、動きに迷いがあるなどの洗練のされてなさや、作業の着手から完了までの遅さなどを指すことが多いか。総じて「まだ身についていない」と言うような感じの。

 一部は習熟度ではなく何かしら「思い違い」をしており、このせいで成長が止まっていたりする。そこを直せばいくらかの改善はするだろう。ただし、その要領の悪さが「慎重さ」と呼べるものであった場合、極端に要領が良くなろうとはしない方が良いかも知れない。



要領の悪さの3種類

「要領が悪い」のは結果論であり、そこに至るまでの理由は異なる。ここでは3つに大別する。なお名前は適当に付けたので悪しからず。

  • 遅延系:タスク自体はできるが、標準より遅い。あるいはタスク自体が不慣れ。
  • 脱線系:タスク自体ではなく計画や着手、目標などの「作業以外」の部分でエラーが発生し、結果として完了が遅い
  • 迷子系:能力的にはできるが、何をやったら良いか、自主的に動いて良いかわからないので着手が遅れる。または何も考えずに手を付けて失敗するか、非効率的な結果になるなどの振る舞いの問題。

基本的には遅い=要領悪い。サービスに対しての客の不満の多くは「遅い」であるとする説もあるくらいには、スピードは評価対象になっている。

なおこれはタスクへの態度であり、性格の話ではない。1人の人間が時に遅延系、時に脱線系となることもある。要領の良さを発揮することもあるかもね。

ただし当人の気質的な原因の場合は、何に対してもベースの態度がそれということはあるだろう。

初心者は全てになり得る。一過性のものだが。

遅延系

 手際が悪い。他より終わるのが遅い。

神経質

手が遅い上に確認が異常に多い。完璧主義と同様に他は気にしないような細部を気にする。

ビッグファイブという性格分析に「神経症傾向(または精神不安定性)」って項目があるんだが、これがそのまま真面目で几帳面なんていう性格傾向を含めている。

問題発見→解決や解消を日本人が好むのも、全体的に神経症傾向が高いからなんて話もある。
グレイによれば罰感受性と行動抑制に連なる。
また、自力本願(自分でなんとかしようとする)傾向が高いともされる。これは「責任感が強い」とも取れる。

これが高いと「普通の状況を驚異的なものと解釈する」傾向が強まるとされる。一見よろしくないのだが、丁寧さや真面目さの動機としても機能する。
抑うつ状態の適応的、進化的意義(なぜヒトはこれを発達させたのか)の解釈は、「将来の危険を避けて行動を慎重にさせるため」だとされている。

ちなみに抑うつ者の認知の方が「正確で現実的」で、非抑うつの者の認知はポジティブな方向へ歪んでいるとする説もある(抑うつリアリズム)。

不安感が由来の用心深さがあり、その分もたもたする。ただこれは「真面目さ」そのものでもある。
神経症傾向が高いとメンタル弱い感じになるが、逆に高いとやっぱり適当さが目立つとする話もある(リスク過小評価による危険行動が増える)。高すぎるとうつ病とかになりやすいんだが、低いと反社会性人格障害になりやすいらしい。高い方がまだマシな気がしてきた。

関連ページ:
_性格の5大要素 ビッグファイブ
_抑うつリアリズム

 意外に感じるが、「先延ばし」をする可能性も比較的高い。先延ばしの動機はお馴染みの「後で良いや」という心理の他に、「重要ごとだから万全の準備をしよう」と考えた結果先延ばしのパターンがある。

関連ページ:
_実行と達成について

好き嫌いがモチベと直結している

好き嫌いがモチベーションの人だと、嫌いな仕事は捗らない。
仕事自体が嫌いだったら(人間関係含む)、その仕事ぶりは全体的に要領が悪い感じになる。

関連ページ:
_やる気/モチベーションについて

成長しない

求められる速さを発揮できない。

周りから見ればまだ未熟だが、当人はこれで十分だと思っているとズレが生まれる。

成長と言うと紛らわしいが、半人前が一人前になるのはどちらかと言えば「環境適応」に近い。必要なものを、必要だから身に付けた、という形。もっと簡単に言えば「慣れ」。

成長速度は努力次第(総時間など)で早くできる。やってりゃある程度形にはなるとも言えるが、「そこそこ」で成長が止まる。

仕組みは簡単な話で、負荷を掛けないと成長しないからだ。半人前が環境適応できるのは、環境自体が負荷を掛けてくるからに他ならない。
そこそこできるようになると、同じことをやっても成長するほどの負荷とはならない。ゲームとは違い、レベル98が雑魚しか倒さないなら、育たないどころか劣化するだろう。

その後に求められるさらなる成長とは、身に付けたものを「伸ばす」ことを指すことが多い。簡単に言えば「ただやれるだけ」か「上手い」かの違い。
そのためには意図的に負荷をかけるしか無い。その動機も必要性もないなら能力はそこで「安定」する。まぁ別にそれでいいことも多いが。

「成長しない」と言えば能力論的だが、実際にはこれは「上を目指さない」という話だ。ただし給料上がらないなら仕方ないかもしんない。ここらへん雇用者がタダだと思ってるフシはあるな。まぁその分自分を安売りする奴が買い取られるデフレ社会だが。

協力要請や相談をしない

苦手分野や行き詰まりでも、まだ自力にこだわる。当然他人からは要領が悪くもたついているように見える。

これは一般的には「プライドが高い」と称される。自力で拘る傾向、まるで「自分ひとりでこれをやり遂げた」と自慢するのが目標のような態度。と取られやすい。


どの道自力に拘ることは、自主的な目標やゲームのプレイスタイルとしてはアリだが、仕事でやるには効率悪い。もしも既に遅延が生じている、あるいはそれが予測される上でその態度では問題がある。

だがそれだけではなく、中には人間不信に近いものがあると思っている。助けを求められないことを「弱みを見せたくない」と言い換えれば分かりやすい。現実には「できないと思われたくない」という形のほうが多いように思える。頼らないと言うよりも、心理的に「頼れない」感じ。


誰にでもそうなのか、実際に信用できる相手が周りにいないのかはそれぞれだろうが。
人間観だとしたらシニシズムが近いか。

関連ページ:
_シニシズム

あるいは「自分ひとりでこれはできない」と認められないか、知られたくないか。「1人でできなきゃいけない」という責任感の線もある。単に焦って考えが及ばないだけかも知れないが。

脱線系

方略的なエラー。求められてるゴールと自己設定のゴールのズレが大きいと(ズレが有る事自体は珍しくない)、それだけ「なにやってんのあの人」とはなる。

遅いと言うより「やってない」とかそんな感じ。

「一つのタスクに対しての脱線」とする。よって時間管理などをしていない、断れずに仕事が増えるなども含める。

完璧主義

いつもの。まぁ拘る分、遅れる。出来ないからやりたくないという形の先延ばしも有り得る。
「自分の100点」と「求められている100点」がズレているケースと、80点で十分な所で100点に拘るケースがある。

関連ページ:
_完璧主義をやめるには
_先延ばしと自己志向型完璧主義

オーバーラン/オーバーアチーブ

 要するに「やりすぎ」。当人はまだ終わってないと思っているか、提出するのが不安。「一つのことに時間がかかりすぎる」として、要領が悪いとされる。
完璧主義、神経質だからなど理由は色々考えられる。

余計なことをする


 無価値な丁寧さ。評価対象にはならない部分へのこだわり。時間を浪費する。プライベートな領域でなら思う存分こだわればいいと思うが。

思い込みが激しい場合、やったほうが良いと思って余計なことをやることもある。あるいは余力があったらやったほうが良い程度のことを最優先にしたり。これは段取りが悪い=要領が悪いとされる。

メモすればいいだけの場面で覚えようとする

 最終的には覚えたほうが良いんだが、その分時間はかかる。特に仕事というのは学校とは違い、覚えるのではなく「やる/できる」ことの方が価値がある。できればその場で。

求められているのが大体そっち方面の場合、「勉強」としか思っていない時点で容量は悪くなる。

聞く→覚える→できるではなくて、聞いてメモする→メモ見ながらならできる、の方が要領は良いと評価されるだろう。


取捨選択が出来ない・優先順位を決められない

 優先順位が付けられない。あるいは全部やるつもりで手当たりしだいに手を付け、時間切れや効率の悪さが発生する。

単純にアイゼンハワーマトリクス(後述)でもやればいいのでは。

また優柔不断が「やる決断が出来ない」という形で出た場合、先延ばしになる。

迷子系

立ち振舞の判断の拙さにより要領が悪くなる。行動がまだ洗練されていない感じ。

気持ちの切り替えが遅い

神経質や完璧主義、人に助けを求められないこととも通じるのだが、責任感が強いか個人主義かがまずあって、それをなかなかオフにできない傾向がある。結果的に「いつまでも自力に拘る」形になる。

言い方を変えると決めた通りにやるつもりでいる分「状況判断をする気がない」。この場合、当人には全く自覚はないが頑固だと思われていたりする。

何でも引き受ける・断れない

できるかできないか考えずに安請け合いする傾向。または断れない。言われるがままに仕事が増える。積み上がった仕事の山を見れば「要領が悪い」と思われるだろう。

キャラクター的に考えてみると、要領が悪い人は気弱な感じがすると思われる。実際「断れない」のはノンアサーティブとか過剰適応とかそんな感じの自尊感情が低い系の話でよく出てくる症状だ。

元から方針を持っておらず、受動的すぎた形。

関連ページ:
_ノンアサーティブタイプ

部屋やデスクが散らかっている

 よくある意見だし実際そうだとも思う。ただこの話は「このせいで要領が悪くなるのだ」と続くが、順番逆じゃないか。

意図的に散らかすなんてありえないわけで、散らかっているのは「日頃の行いの成れの果て」のはずだ。そう考えると、

  • 片付ける前に次へ行く
  • 片付ける必要を感じない
  • 片付けることを元から考えていない

など、一つの物事を「完了」させる意識は薄いように思える。よくある言い訳が「忙しいからそんなヒマはなかった」だが、それは主観であり、まぁ他の奴らは片付けられてるなら、要領は特別悪いだろう。

言われたことを「言葉通りに」守っている

「言われてないことはやってはいけない」+「自分で勝手に判断してはいけない」だとロボットのように同じこと繰り返すことになる。別にこれが求められたり、そうでなくてはならない業種もあるのだけれど。

ただその分、報告や相談はきっちりするように意識しないと、協力的ではないね。この状態、1人で黙々と作業しやすいので、その分間違えてたらそのままものすごい進んでる事になりやすい。

 言葉は、「言葉の意味」とともに「発言の意図」がある。そして普通は、意図を伝えようとして発言する(婉曲的とか作為的とかの例外はある)。

発言された時点でこの2つがズレている(指示がヘボい)、あるいは意図を汲み取れずに言葉の意味を実行する(意図がわからないのに実行)ケース。

なんか国民病なのか、こう言った場面で言われた側の解釈力だけの問題にしたがるけど、普通に「言えてない」場面は多い。

指示がヘボく、言葉通りに忠実に実行し、残念な結果になった上で、「あいつの要領が悪いからだ」なんて片付けられ方は多いかもね。

とりあえず動く

 止まれ。

 まぁ悪かないんだが、「無駄な行動」の量が多けりゃ要領が悪いとは言われる。やらないほうが良いことをやってしまっては失敗になる。取り返しが付くかどうかも考えずに動くようなら危険人物だ。

行動力は十分なら、次は計画性を鍛えたほうが良い。

計画を建てるというのは重要だ。少なくとも見通しがなくてはならない。

要領の悪さを改善するには


 別に目新しいものはない。元からちょっとしたズレだから。

自覚について

 要領が悪いと思ってるならそれは伸びしろだ、という話は結構ある。これについては同意。自主的な成長の動機なんて、なりたい自分になるためか、今の自分が嫌だからかしか無いだろう多分。

ただし安直に「仕事が遅いからもっと早くしないと」とか思ってたら余計に酷いことになる余地がある。ただの「焦り」になるとそうなる。
基本、動きの速さじゃなくて「行動パターンの整理」で解決するスタイルの方が良いだろう。

必要性の確認

頭が悪いかどうかとは、基本関係ないと思われる。
ついでに言うと特に要領が良くなる必要性もあるんだかないんだか。

期待が大きけりゃ採点も厳しくなる。自分に甘くて他人に厳しいなんてのもいるかも知れんし、評価に対して気にするべきかスルーするべきかから一度考え直すのもいいだろう。
自分が自分にする期待が大きいこともあり得る。これもまた多い。

「要領がいい」のと「丁寧な仕事ぶり」は得てして対極の位置にある。最速かつ最大効率の作業は時に「雑で乱暴」という印象を与える。

あるいは露骨に要領のいい人をズルいとか言ってる人もいる。実際はどうだか知らんが、相対的には「ズルさ」があるのだろう。これを反対に要領のいい人側から評価した場合、「自縄自縛で要領悪い」となることにもなる。

成果物にしか用がないのなら、最後には質しか問われない状態になるのだが。

 ともかく、要領が悪い人の半分は相対的に単に「手堅い」ので、仕事覚えてくれたらそのまま任せられる人材でもある。

変な工夫するような「要領がいい人」には怖くて任せられないってのはある。脱法的というか、ぶっちゃけ「ルールだけしか」守っていないみたいなのは確かにいるから。この上でそれを隠すの上手いとかも普通にいる。

既に持っている堅実さを手放して、無理してキャラじゃない要領の良さを発揮しようとしない方が良いかも知れない。




スピードについて

早けりゃ要領がいい感じにはなる。それは間違いない。ただ、単に早くしようと思うとクオリティがガタ落ちすることの方が多い。早さを気にするのは適切な動きが身についた後が望ましい。

汚名返上しようとして自爆するパターン

 特に珍しくない話だが、スピードとクオリティはトレードオフの関係にあるとよく言われる(個人的には条件付きの同意だが)。

要領よく見せようと思っている人間が真っ先に思いつくのは「もっと早く動く」ことだが、大抵これは自爆する。
クオリティは落ちるし、工程のうちでカットされやすいのは生産性のない確認作業だからだ。確認作業は決してゼロにはならないが、急げば意識的にか無意識的にか確認の回数や質は落ちる。要するに、トラブルが相対的に発生しやすくなる。

最終目標はスピードアップでいいが、まずクオリティ、次にスピードとしないとリスクが発生する。裏を返せば、外野は失敗させたくないなら急かすのはよろしくない。それは「能力的には十分だ」と判断してからのほうがいいだろう。

段取りと計画性について

 特にいつも時間に追われて要領が悪い場合は、全体が見えていないことが多い。そもそも可視性のある形で管理していないこともある。

タスクを書き出す

 流石にやってるだろうと思いきや、やっていない人もいたりする。やろうね。
「何か忘れてるかも知れない」という漠然とした不安もまた焦燥の原因の一つ。見れば分かる状態にするのは有効な対策だろう。

そして「書き出すことで頭の中から出す」ことで集中するのは、ベーシックなライフハックだ。

 手順や段取りが一目瞭然で間違っていることもある。恐ろしいことに書くまでそれに気づけないとかはある。

カーネギーも自殺しようと思って、それだけの理由があるはずだと嫌なこと書き始めたら、思ったほどの数じゃなかったから「死ぬことねーやこれ」と思い直したなんて話もある。1000くらいあると思ってたら70くらいだったのだとか。まぁそのくらい自分の頭の中は見通しが悪い。案外。

アイゼンハワーマトリクス

 優先度を決めるための比較的有名な方法。「重要性」「緊急性」の2次元でタスクの選別をすること。
多忙な大統領だったアイゼンハワーがやっていた、とされる。

緊急度:高緊急度:低
重要度:高AB
重要度:低CD

各ブロックの扱いについては、

  • A(重要で緊急)=すぐにやる。というかこの状態になる前に手を打つべき。
  • B(重要で緊急じゃない)=いつやるか決める。決めないといつまでも後回しにする。
  • C(重要じゃないが緊急)=誰かに任せるか、手早く片付ける。
  • D(重要じゃないし緊急じゃない)=後回し。A~Cがある限りDは「やらないこと」とする。

関連ページ:
_やらないことリスト やらないことを決める

手を付ける順番は緊急度準拠で、A→C→B→Dとなる。

Cは完璧主義に特に言えることだが、質にこだわる場面ではない。Aも時間ないからこだわってる暇ないね。

Bをいつやるか決める必要性は、まぁ、自分の積み本、積みゲー、録画だけして見てもいない番組のリストなんかを見てみたら納得するだろう。

誰かにとってのCやDが自分に回ってくることもあるだろう。しかしあくまでも自分視点での分類をすること。

 これを見ながらだとわかりやすいが、「全部重要」「全部緊急」なんて思ってたら誰だって要領悪くなる。特に神経症傾向高いと多分全部重要だと思いやすいかも知れない。

あるいは全部D=緊急じゃないし重要じゃないとノンキしてたら、それは最終的には全てAになる。結局慌てて、準備不足のまま稚拙にバタバタする。これも要領が悪いといえる。


裏を返せば、優先度を決めない、ただそれだけで、最終的にこれらの結果になるリスクがある。

安請け合いは止める

 頼まれた時点で詳細は詰めたほうが良い。いつまでなのかすら聞かないのもいるし、言わないのもいる。その状態で引き受けたら「いつまでかわからんから最優先にしよう」なんてガバい選択にも繋がる。

他にも仕事は抱えているだろうし、順番はある。1時間で終わる仕事でも、手が空いて着手できるのは明日かも知れない。仕事を持ち込んだ者はそこまでわかって頼んでるかは怪しい。

 基本その者に余裕があるかどうかは、当人が一番わかっていなくてはならない。こういう時困るから。
ただ、自分の作業時間を知る、実力を知る、スケジュールを把握する、それらを見える形で管理するなど、このためにやることは多い。

少なくともスケジュール管理とタスクの必要時間計算くらいはできるようになっといたほうがいいだろう。無理なら無理って言えるようになるし。
もしかしたら「今まで自分の作業時間気にしたことなかった」と気づくかも知れない。

先延ばしグセには期限を設定する

 仕事が遅いんじゃなくて着手が遅い場合には有効。
結構人間は圧力がないと動かない受動的なところがある。念力でやる気を出すのは難しい。締切の設定はわかりやすい圧力になる。

裏を返せばそのタスクは、そうするまでスケジュールに組み込まれずに浮遊している状態だと言える。

別に都合が悪けりゃ後で動かせば良いんだから、暫定でさっさと置いたほうが得だろう。暇そうなやつに仕事押し付けるマンを遠ざける魔除けくらいにはなる。

要領が悪い人は精神的に強くなるとする話について

 結構そう書いてある所多い。単に失敗や挫折、壁や試練にぶつかりやすく、その分強くなるってことらしいが。さてどうかな。

メンタル強いってのの一例は神経症傾向が低いことが挙げられる。これは厳密に言えば「鈍い」のであり、その分言動がフリーダムな感じになる。

人間の理性は「外圧」によって維持される側面が大きい。神経症傾向が高いほど「真面目」なのは、高いほど他人の目や評価を気にするからだ。低いとその逆。

その証拠に極度に高いと反社会性人格障害のリスクが上がる。これは自分のために他者の権利や他人の気持ちを踏みにじる傾向だ。これを心が強いとは言わないね。

 心の強さには「レジリエンス」という概念があるが、先天的な要素と後天的な要素がある。後天的な部分は強化できるが、その前に心が折れる余地もあるだろう。

 個人的にこの話は、良くても生存バイアスだと思う。元から鈍い奴や、レジリエンスが元々強い者、奇跡的にレジリエンスが成長した者が「生き残った」だけで、それ以外全員折れてるんじゃないのか。

だってこれ、言ってることが「ストレスを乗り越えたから強い」ってだけの話だからな。要領悪い+ストレスを乗り越えられなかった者が最初から勘定に入っていない。

関連ページ:
_レジリエンスの獲得的要因(鍛えられる部分)

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