充実感と達成感と満足感の違い
- タイミングが違う。
- 充実感は主に「最中」
- 達成感は「ゴール」
- 満足感は快の感情が湧いたとき
- 自発性の違い
- 充実感は自発的、あるいは自己目的的
- 達成感は指示されたものでも自力なら感じることはあり得る
- 満足感は完全に受動的でもあり得る
- 不快な感情の立ち位置が違う
- 充実感の場合受容できる余地がある
- 達成感の場合は乗り越える対象となる
- 満足感の場合は不快要素があったら感じられない。「不満点」として残る。
充実感とは
- 心が満たされている状態とされる。
- 自分から何かやっている時に感じるもの。
- やりがいや生きがいと同じ意味とされることが多い。
- アイデンティティが影響を及ぼす。
- 自分が物事を良くしていけるという希望(=自己効力感)や周囲の理解の有無などが影響を及ぼす。
- 充実感の反対は「しらけ感」とされる。
- 充実感は「報酬」の立ち位置にない。
- 行動時に感じるものであり、「ご褒美」として感じるものではない。
- 評価というよりは「実感」に近い。
- 疲労や不快感が充実感に繋がることもある。
- ポジティブ心理学のセリグマンは、幸福をいくつかに分類した。その中の一つが「意味」。
- 充実感とは、自分がやっていることに意味や意義を感じる幸福の一種と言える。
- 「意味の幸福」はサイトによっては「生きている意味の幸福」とされている。
達成感とは
- 何かを成し遂げた時に感じる喜びとされる。
- 達成感を感じているときにはドーパミンが出ている。
- 達成感は自尊感情に繋がるとされている。
- 論文『達成感を味わうことのできる授業づくり』では、「わかった」「できた」という感覚も達成感とされている。
- わかった/できたとなる前段階として、わからない/できないという不快感がある。これを乗り越えた達成感に価値がある。
- 自発性は問われていない。ただし「自力」であることは問われる。
- ゲーミフィケーションはこの辺りの話になるか。
満足感とは
- 満ち足りた/満ち足りているという感じ。
- 完全に受動的でも感じることは出来る。
- 極論、出されたメシがうまくて腹いっぱい食べたとかでも満足感となる。
- シャーデンフロイデでも満足感は恐らく得られるだろう。
- 自発的な必要がなく、自力である必要もない。
- セリグマンが言う所の快楽の幸福に近い。
- 快楽の幸福は、飽きる/慣れる余地がある上に、遺伝子で感受性が決まっている。残念ながら日本人の殆どはそういう遺伝子ではない。
- このアンケートでは、仕事に満足している理由は、
- 仕事の面白さ
- 人間関係
- 休日休暇の日数
- 反対にワースト3が、
- 給与
- 成長環境がない
- 人間関係
- ここから見るに、満足感は「快不快」のシグナルの一解釈でしかない印象を受ける。快なら満足、不快なら不満。
- 加えて能動的ではなく、むしろ受動的な要素に偏っているように見える。
- 自発的な行動に満足したなら、それは達成感や充実感と呼べるものだろうし。