人工知能に依る性格判断

・性格判断には類型論と特性論がある。

このブログの今までの性格判断の記事は大体が類型論に属する。結果が●●型とか●●タイプってなる系。
このため型に押し込むというか、個体差が表現されない傾向がある。

正確を求めるなら特性論のほうが良いと思うが、パラメータから判断する必要が出てきて今度は「部分」が強調され、全体がぼやけやすい。

・今回はIBMの人工知能プラットフォーム「Watson」が判断をしてくれる。特性論に該当するだろう。

Personality Insights

https://personality-insights-demo.ng.bluemix.net/

・これは人間が書いたテキストから、性格特性を分析するもの。
このため文章が必要になる。ツイート分析やツイッターアカウント単位での分析もできるため、これらがあるなら問題ないだろう。

やり方

1:https://personality-insights-demo.ng.bluemix.net/へアクセス

2:ツイート分析、テキスト入力、あなたのTwitterによる分析の中から任意のものを選ぶ。

2-1:テキスト入力はデフォルトでサンプルが設定されているので「任意のテキスト」を選ぶ。これは直接入力もできるし、コピペでもいい。

結果の各項目については後述。

・色々遊んでみた個人的な感想だが、テキストで自分の性格の分析をしたければ「日記」でやったほうがいい。特にテーマが決まっていないもの。

文字数が多いほうが精度が高い結果が出るため、数日分まとめてコピペでもしてみるといいかもしれない。

ちなみに6000文字以上で「確度が非常に高い解析結果」となるようだ。

・ちなみに私がやるとこうなる。

結果
情に厚いタイプであり、物静かなタイプであり、また物事に懐疑的なタイプです.

哲学的なタイプです: 新しいアイディアに興味をそそられ、進んで受け入れ、探求することを好みます. 自己主張が強いタイプです: 遠慮なく発言し、その場をリードする傾向があります。また、集団を統率できます. また、自主性の高いタイプです: 自分の時間を大切にしたいという強い願望があります.

安定を意識して意思決定するタイプです.

伝統と成功することの両方にあまりこだわりません. 人が通った道よりもわが道を行くことを大切にします. また自分の才能を誇示することにあまり拘らず意思決定します.

嫌なんだがこんな奴。

これはhttps://embryo-nemo.com/388/をコピペしてみた結果。他のと合わせて2~3回やってみたが結果にはブレがある。ただ哲学的、新しいものに興味をそそられる、遠慮なく発言する、その場をリードする、集団を統率する傾向は毎回だった。

この部分は恐らくビッグファイブの項目を文章化した部分。

嫌なんだがこんな奴。まぁ文章からは予測できない特徴が出てきたりしてなかなか面白い。

・少なすぎる文字数だとエラーになる。

結果の見方

・結果スコアは全て他の被診断者全員から見てどのあたりかを意味する。分母自体にバイアスがかかっている可能性が高いため、結果はすべて頭に「この診断をした人全体の中では」と付けたほうがいいだろう。

ただこのサイトは日本語の他に英語、スペイン語、アラビア語、韓国語に対応しているため、分母は大きいと思われる。

ビッグファイブ-個性

・性格の五代要素。5因子モデルとも。

文化的、民族的な差異がなく、普遍的なものとされる。

以前書いた記事から引用する。
性格の5大要素 ビッグファイブ:https://embryo-nemo.com/361/

・補足しておくと、ビッグファイブの項目は翻訳に依る表記ゆれが激しい。

また、全てにおいて高けりゃ良いとも限らない。
高低/優劣ではなく右か左か程度の意味の要素がある。特に外向性がわかりやすいが、これが少ない=内向性ってだけの話。

また、感情起伏に於いては高いとヒステリーってことになる。低いは低いで「怒れないタイプ」に近く、よろしいとは言えないだろう。

知的好奇心:「経験への開放性」とも。

下位尺度として空想、審美性、感情、行為、アイデア、価値がある。

新たな美的な、文化的な、知的な経験に対して開放的な傾向。

言い方を変えれば「好奇心」。

知性・学歴と明確に関連性があるとされる。

 

外向性:

下位尺度として温かさ、群居性、断行性、活動性、刺激希求性、良い感情がある。

積極性、明るさ、社交性など。

関心や精力が他人や物に向けられるか否か。

このパラメータが低い=内向性が高いとされる。

なきゃいかんのか、といえば別にそういう話でもないらしい。専門性が高い職業等の場合、「無いほうが高い結果が出せる」とのこと。

逆に営業などでは高いほうが有利とされる。

 

感情起伏:精神不安定性とも。

下位尺度として不安、敵意、抑うつ、自意識、衝動性、傷つきやすさがある。

あるいは神経症傾向や精神安定性と書かれていることもある。

言葉通り。不安やイライラがあるかないか、自尊心が高いか低いかなど。

真面目さと共に仕事に影響がある。

構成要素として自力本願、自尊心がある。自分で状況に立ち向かえるかどうかの認識。できない場合は不安を抱えやすい。

協調性:

調和性とも。

下位尺度として信頼、実直さ、利他性、応諾、慎み深さ、優しさがある。

低いと個人主義。

「協力」のようなイメージではなく、自分より他者を優先することができるか、思いやることができるかというパラメータ。

面白いのが、日本ではこれが高いと年収が高い、アメリカだとこれが高いと年収が低いんだとか。

誠実性:勤勉性とも。

下位尺度としてコンピテンス(コンピタンスとも。能力、力量)、秩序、良心性、達成追求、自己鍛錬、慎重さがある。

あるいは誠実性とも。

計画性、責任感、忍耐力など。

開放性と同じく、知性・学歴と高い関連があるとされる。

また、仕事の成果との関連が5つの中で最も強いとされる。

欲求

・デフォルトでは5つしか表示されないが、全部で12ある。右下にある「>>」をクリックすれば全て表示される。

・マーケティング指標とする話もあったが、オリジナルがわからない。マズローは5段階だし、スティーブン・リースは16だし、マレーの欲求リストは70あるし。

順番もわからないので夏目漱石のサンプル分析結果そのままに列挙。

親密:育む、育まれる、所属感。

安定性:優れた実績、知られた経歴、思慮、実証、検査の欲求。

理想:生活や経験における完全性へのアイディア。

調和:他人を喜ばせたり、高く評価したい欲求。

社会性:社会との接触。一対一か一体多かは問わない。

好奇心:探求、学習、成長を促す経験への欲求。

仕組:仕組み。明確な目的のための計画、組織、物事。

自己表現:自分を発見し、主張したい欲求。

挑戦:達成、成功、競争か自分試しへの欲求。

実用主義:技術や効率を求める欲求。

自由主義:逃亡、開放、或いは新しい経験や物事への欲求。

興奮:熱意、意欲を持つ状態への欲求。

ってかマウスオーバーするとポップアップに書いてあるよ。翻訳ちょっと怪しいけど。

価値

・こちらもマーケティング指標としてのものらしい。恐らくユージン・M・シュワルツ(キャッチコピーに於ける実力者)が提唱したらしいが、こちらでは確認は取れていない。

日常行動の基本概念で、5つに分類される。

シンプルに言ってしまえば、「何に対して財布の紐がゆるくなるか」とか「何に対してなら時間/労力を惜しまないか」とかそういうことのようだ。

これは人によって違う。食費はケチるが趣味には惜しまない人もいれば、その逆もあるなど。

自己超越

「頻繁に接触を行っている人の幸せを維持し向上すること」とされる。

自己超越というより自己犠牲や他者貢献のようだ。
「自分という枠組みを超えて」ということだろうか。

変化許容性

生活における興奮、新奇性、及び挑戦とされる。

ビッグファイブの知的好奇心に近いか。或いは趣味に全力なタイプ。

「冒険」とまでは行かない、日常を壊さない範囲での刺激。

現状維持

文化や宗教の違いによる習慣やアイディアに対する尊敬、約束、及び受け入れとある。

これだけ見るとリスペクトであり、これも知的好奇心に近いように見えるが。

なんでこれが「現状維持」なのか。

恐らくビッグファイブの一部項目と同様に、「低いと現状維持」で、「高いとリスペクト」ということだろう。

快楽主義

・自分自身の感情的、感覚的な満足の欲求。

・これはそのまま高いと快楽主義でいいだろう。夏目漱石のサンプルでは「自制心が強い」と出ており、快楽主義のパラメータが0%だったため。

自己増進

・「社会的な基準に基づいて能力を実証することによる個人的な成功」とある。自己顕示欲+自己表現か。

・資格勉強などの自分への投資を惜しまないタイプ、というところだろうか。

・これも夏目漱石が0%であり、評価が「自分の才能を誇示することにあまり拘らず意思決定します」とあるため、高いほうが自己増進が高い、でいいだろう。

考察

・AIで性格診断って時点で新規追求性高いだろうに、知的好奇心がガチトップの方だった(全部97~100%)私って一体なんなんだろうか。流石に濃すぎて嫌なんだが。

・他の部分は結構ブレた。例えば内向―外向性はテキストに拠って3:7だったり7:3だったりした。

・テーマに対しての当人の感情などもでるかもしれないし、私の場合何かしらの分析、指摘なども多いため、それも結果に出るだろう。

分析の「遠慮ない発言、その場をリードする傾向」はここら辺りが原因だと予測できる。要は「文章でやってることは何か」が出るだろう。

・当然といえば当然だが、ここから2つのことが学べるだろう。

1:性格/人格は安定した一定の状態を保つわけではない。

2:性格/人格は「向かい合うもの」に拠ってどの面が出るかが変わる。

どちらもブレの説明となる。総じて性格とは状況や他者に対しての「適応・対応」であるとも言える。

おまけ

「雨ニモマケズ」でやってみた。

・青空文庫より宮沢賢治の「雨ニモマケズ」をコピペ。最後の念仏みたいなのはカット。

・結果

情に厚いタイプです.

安定しているタイプです: いつもの習慣や日課を好み、そこから逸脱することを望みません. 慎み深いタイプです: 特にグループにいる状況では話すことよりも聞くことを好みます. また、無頓着なタイプです: ルールや義務を無視してやりたいことをやります.

自己表現を意識して意思決定するタイプです.

他人への支援があなたの行動に大きな影響を与えています: 自分のまわりの人々を世話することは重要であると考えます. 自主性を多少有用だと考えています: 最高の成果が得られるよう、自分自身で目標を設定する傾向があります.

それっぽい。

・高いパラメータが知的好奇心が69%、自己表現が89%、自己超越が98%だった。

・パラメータが全体的に高い傾向にある。精神的に安定した人物?

AIで白黒写真の自動色付け

http://hi.cs.waseda.ac.jp:8082/

・ツイッターで時々白黒写真に色つけたってのが流れてくるが、これだったのな。

メモ

・うんまぁ、楽しかったし。新規追求性高いんだろうなやっぱ。

・ちなみにここまでの文章をテストしてみた。書く時は別に意識はしていない。

結果
興奮しやすいタイプであり、独特なタイプであり、また忠実なタイプです.

哲学的なタイプです: 新しいアイディアに興味をそそられ、進んで受け入れ、探求することを好みます. 自己主張が強いタイプです: 遠慮なく発言し、その場をリードする傾向があります。また、集団を統率できます. また、自分に自信があるタイプです: 始めたことを成し遂げる能力があると思っています.

発見を意識して意思決定するタイプです.

生活を楽しむことと伝統の両方にあまりこだわりません. 単なる個人の楽しみよりも大きな目標を伴う行動を優先します. また人が通った道よりもわが道を行くことを大切にします.

自己主張が強いのに忠実?

嫌なんだがこんな奴。ちなみに知的好奇心100%だった。マッドサイエンティストか何か? 心当たりはあるね。

まぁ冗談は置いといて、さっきは「物静かなタイプ」と出ていたわけだよ。自己分析としては両面あるし。

……どこで興奮してるんだろうな?
多分性格分析の説明の部分を拾っちゃっておかしくなったと思われる。

・拠ってなるべくテーマ性のない文章のほうが良いだろう。ツイッターの分析が一番いいと思う。

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