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ブアメードの血と、それに類似する話。

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・ノセボ(ノーシーボ)効果、マイナスのプラセボ効果として扱われることが多い。

・まず最初に言っておくべきことは、ブアメードの血は「都市伝説」の可能性が高い。少なくとも実際に行われたかが不明である。

話としては以下のようになっている。

・第二次世界大戦中のオランダ。
・ブアメードという政治犯がおり、死刑宣告を受けた。
・生還したら釈放することを条件に実験の協力をすることになる。

・その実験は「人間は体重の10%の血を失うと死ぬというのは本当か」を試すというものだった。
・目隠しをされ、手足を固定され、台に寝かされる。
・徐々に出血するように足首にメスを入れ、経過を観察する。
・医師たちがブアメードにも聞こえる声で「どのくらいで死ぬか」を語り合う。

・ブアメードの耳には自らの血が溢れる音が聞こえ続け、徐々に顔色が悪くなる。
・定期的に助手が何分経ったか、出血はどのくらいか、致死量から見て何%か報告する。
・とうとう助手が出血が致死量に到達したことを伝えた途端、ブアメードは息を引き取った。

・実際には足首の傷はごく浅くしか切っておらず、出血はしたもののすぐに止まっていた。
・これは意図的なもので、助手の報告する出血量も、予定通りの嘘だった。血の滴る音は、ホースから流れる水の音。
・つまりブアメードは死ぬ理由はないし、死ぬわけがない。拠って、思い込みにより死んだことになる。
・実験は初めから「思い込みで人は死ぬか」を調べるものだった。

・SCPのDクラスみたいなもんだね。死ぬとこまで含めてね。

・コレ自体は都市伝説扱いされているわけだが、「思い込みによる死」自体を否定するには至らないだろう。

VRギロチン

・VR空間で生活するゲームに於いて、VR上のギロチンを体験してみよう、としたプレイヤーがいた。このゲーム自体はかなり長時間プレイしていたらしい。

同意の上でギロチンに固定され、他のプレイヤーが刃を落とす。

「Battle of Camlann」では、ギロチンの歯が見えるようにユーザーは仰向けにさせられ、斬首のタイミングは他のユーザーに一任されています。

最初は未知の体験にワクワクしながら待っていたnarihara氏でしたが、友人たちの言葉から、段々と「死」を意識してしまったとのこと。

そして、「静寂の中で時計の音がカチコチ鳴り響いて、首を動かせないまま、これから落ちる刃を見つめていると、VR空間であることを忘れて『死にたくない』と心から思ってしまった」とその時の気持ちを語っています。

刃が身体に触れた瞬間は、「ぐえっ」という声と首元への強烈な触覚と共に、意識が遠くなってしまったとのこと(ワールド側の仕様で、アバターの首から血が流れるようになっています)。

全く動けなくなってしまったnarihara氏を心配した友人たちが駆けつけ、声を何度もかけたところ意識が復活。しかし、手足は痺れた感じがし、冷や汗が止まらず、立とうしても立てなくなってしまったそうです。

https://www.moguravr.com/vr-guillotine/

・意識を失い、気づいてからも身体が言うことを聞かなかったと。

息苦しさ、意識が飛ぶ時の感覚、ボーっとするなどの症状が30分ほど続いたとのこと。次の日には心身ともに回復。

・次にこの話を取材した、のらきゃっとの熱烈なファンを自認する記者が体を張った。なぜやった。
こちらもかなりの長時間プレイヤーだったそうだ。

危険性は重々承知しています。今回は友人2名の付き添いのもと、断頭台で処刑を実行してもらうことにしました。

断頭台は使用すると自動的に寝そべった状態に体勢を変えられて刃の下に行く仕様ですが、この時点で汗や呼吸が早くなっていることを自覚していました。

また、筆者はVR環境で体験したのですが、無意識のうちに手を顔の横まで上げ、自分から「拘束されている状態」にまでしていたようです。

そしてフレンドに声をかけ、いよいよ刃を落としてもらいました。

刃が落ちてくる様子そのものは迫力があるわけではないのですが、問題は自身が処刑されたという“事実”があったこと。

筆者には明確に冷や汗や気持ちの乱れが起き、そして一番顕著だった症状は一緒に切り落とされた左手に痺れが発生したことです。

幸いにそれ以上に酷い症状は発生しませんでしたが、30分ほどはこうした状態が続きました。

https://www.moguravr.com/vr-guillotine/

・まぁ、肝試し感覚はやめたほうがいいだろう。こちらも症状が30分ほど尾を引いたとされる。

・VRでは触覚や嗅覚など、視覚ではない感覚を感じるのはそれほど珍しい話ではないらしい。

プレイ時間に比例して、アバターが触れられれば自分もそう感じるなど「感触」を知覚するプレイヤーは多いようだ。

「魂の適応度」などと呼ばれているそうな。一見大げさな呼び方に見えるが、今となっては妥当かも、という印象。

この点からVRに対して脳が何らかの学習/適応を進めていると思われる。実際の皮膚感覚よりも視覚が優先されていることにもなるか。

・五感は相互補完の関係にあり、この場合視覚情報から他の五感が自主的に「錯覚」を発するそうだ。

VR以外でわかりやすいのは、例えば絶叫しているおっさんの正面からの写真とか見た場合、まず間違いなく「うるさそう」と感じるだろう。音の要素なんて一切ないが、そう連想するには十分だ。この時点で聴覚が視覚を「補助」している。

特に視覚は他の感覚より優先度が高いため、視覚を他の感覚が補助する形になりやすいだろう。

・個人的な経験としては、結構昔にヘッドマウントディスプレイで主観視点のダークファンタジーなRPGやったことがある。

まぁモニターでやるのと勝手が違うから雑に進めてたんだが、雑に進めすぎてスケルトンに頭かち割られて死んだ。

額の部分がかなりムズムズするような違和感があったのを今でも覚えているな。死ぬ夢を見た時の感覚に似ている。
古いゲームで画像が荒かったからまだマシだったのかも知れない。リアルだったらもっと強い衝撃だったのだろうか。

ストッピングパワー

・ストッピングパワーとは拳銃などの小火器が持つ「人を行動不能にする能力」を指す。wikiでは中枢神経の破壊だとかえぐい話が載っている。流石に人間撃って数値化するなんてできないため、具体的な数値で表されることはない、概念的なものだ。

面白いのが、「銃で撃たれる衝撃は実は大きくない」とされていること。
そしてその上で「撃たれると即座に行動不能になる人間が多い」こと。

アメリカの銃撃事件の被害者に対する調査によると、実に40-50%のケースにおいて、撃たれた箇所が致命的な部位でもないにもかかわらず、即座に行動不能になったという事実が確認されている。
これらは一般人が、世間のメディアやエンターテイメントに流通する過剰な銃の威力の表現に対し、刷り込みをされているからだといわれている。

映画等では小口径の、実際には威力の低い銃で撃たれたにもかかわらず、演出のために吹き飛ばされるように倒れる表現が目立つ。
しかし銃で撃たれた事による衝撃は、実は大きくない。44マグナムでさえ人が歩く1/20の仕事量しか発揮できない。
その刷り込みのため、「撃たれたら死ぬ」との強い思い込みから致命的な部位に銃撃を受けなくとも、行動不能になってしまう。

これは心理的なものなので、実際の効果については個人差が大きい。事例では、銃を向けられて発砲音を聞いただけで撃たれたと勘違いしてしまい、急に苦しくなり、即座に立っていられなくなったというものもある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%BC

・ドラマや映画などで日常的に摂取している「情報」から、「銃で撃たれたらどうなるか」を学習する。しかしそれは誇大的な表現であるようだ。つまり実際には学習ではなく、間違った情報をそのまま採用してしまっている。

・実際に撃たれた時、脳はその情報を「採用」する。「死ぬような衝撃だ、きっともう動けない」。
極めつけは「当たってないのに苦しくなって立っていられなくなる」点だ。

・あれだな、気功とかでうさんくさくぶっ飛んでる連中もこういう理由かもしれないな。当人たちは本気でも。

・勘違いは、勘違いであると気付くまで、「現実」として機能するのだろう。ここまで強く。

・ギロチンと銃による撃たれた錯覚は「一瞬」で終わる。症状も後に引く。

ブアメードの血はどうだ。

身体から流れ落ちる血により「徐々に命を失っていく」とする認知状況。その状態で拘束され、好転の展望は見えない。

認知的には「死に至る状況」が刻一刻と悪化しながら(失血しながら)ずっと続いている状態。

ひょっとしたら、死ぬかも知れない。

・ブードゥー教は西アフリカの民間宗教であり、呪術師と言ったイメージの方が近いだろう。「奴隷の宗教」として案の定キリスト教にボコボコにされた歴史がある。

一部は大好きな「ゾンビ」という概念はこのブードゥー教(の源流の精霊信仰ヴォドゥン Vodon)が元ネタである。

・ブードゥー教には普通に「呪い」がある。その上割と本当に死ぬとされている。

」と呼ばれ、医療人類学(近代医療がない地域での医療と宗教の結びつきなどの研究)の分野では割と大きな研究対象らしい。

・有ろう事かウォルター・B・キャノンが確かに効果があるとの論文を発表した。まぁそれが1942年だから見直したら粗があるのかもしれないが。ただしこの論文で挙げられているらしいトゥピナンパ族は今では絶滅したか、それに近い状態だとされる。

この「呪い」もどうも特に信者に効果があり、信者が「自分はタブーを犯したから罰が下る」あるいは「神官に呪いをかけられた」と自覚してから死ぬ流れのため、「思い込みによる死」だと思われる。「宣告」はほぼ必須のようだ。
このためブードゥー死は文化依存症候群として扱われる。

・まぁ本当だったと仮定して。ブアメードの血とだけ共通するのは「このままだと死ぬ(と思っている)」こと、そしてその状況から「開放されない」ということだ。この状況認識自体が、更に暗示を強くするだろう。

つまりギロチンや銃は暗示としては一瞬で「終わる」が、ブアメードの血やブードゥー死の場合「終わらない」。
これはギロチンで語られた「ショック状態」がすぐ回復するか、しないで継続し続けるかに分かれるかもしれない。

キャノンは呪われている状態とは、闘争か逃走か反応(FIGHT OR FLIGHT反応)が持続する状態だとしたらしい。天敵を目の前にした動物のような、パニックのような緊張状態がずっと続くということ。

メモ

・予言の自己成就という概念がある。嘘の情報でも、信じた人間がそれを前提とした動きをするため結果的に本当になるという話だ。
豊川信金事件は、「あの信金は潰れる」との噂を信じた人間が預金を引き下ろしに殺到して実際にピンチになった例だ。

「人が信じた」結果「社会がそうなる」ということ。

」という概念で言えば、これは「脳が信じた」結果「身体がそうなる」という点で類似すると言えるだろう。

・もう一つ興味深いのは、少なくとも身体上は「回復は早い」ことだ。VRギロチンのケースでは死を強烈に想像させ、身体がその様に反応した上で、次の日には治っている。

最初のプレイヤーと次の記者両方が30分程は身体的に混乱状態だったが、身体の「とりあえずの反応」だったのかもしれない。30分をかけて身体の「本当の状況」を把握して落ち着けたのだろうか。

まぁ記憶的には経験する前と同じとはいかないが。件のプレイヤーは「あの部屋は二度と行きたくない」と言っているそうだし。

・これは悪夢を見て飛び起きて、夢であったと知れば安心できることに似ているように思う。

裏を返せばこれらは気にするべきか、せざるべきか、或いは問題か、過ぎたことかなど「記憶の置き場所」を後から変更できることを意味する。「終わったこと」であるならば。

・現実と仮想現実で認知的な意味で仮想現実が優先される、というのは実は珍しい話ではない。

現実よりも自分の感じた架空の現実を現実だと思いこむことは認知フュージョンと言って、人間は元からこの様な状態に陥っているのが常だとすら言える。







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