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超正常刺激

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超正常刺激とは

超正常刺激とは、動物に於いて現実ではありえないのにその動物に特定の行動を引き出す刺激のこと。

要は動物には物事に於いてそれぞれ「理想値」があるのだが、その一部は非現実的な値を設定されていること。

例えばヒョウモンチョウという蝶。オスの「好みのタイプのメス」は、大きければ大きいほどいい。ここまでは生物の本能としては珍しくないだろう。ヒョウモンチョウは巨女萌えってだけの話だ。

で、この好みのタイプの「限度」を調べた所、実際のメスの四倍の大きさが限界だった。それ以下の場合はなるべくそれに近いほうが良い。

現実にはそんな大きさのメスはありえない。それなのに四倍の大きさの模型に夢中になるそうだ。

この蝶においては、大きさは四倍、

形はどうでもよく黄色と黒がすばやく入れ替わって見えるもの、

入れ替わりの回数は毎秒75回が限度でそれ以下なら多ければ多いほど、

黄色部分の反転は無いほうが良い、

だそうだ。結構拘るね。尤も、いくらかの要素はただ単にそれ以上だと認識できないだけじゃないかという話もあるのだが。

このように実在の存在以上に「実在しないレベルの存在」に反応を強く示すのが超正常刺激。コンラート・ローレンツが発見した。

生物の超正常刺激

ミヤコドリという鳥ではメスが保温する卵と別に2倍、3倍の大きさの卵の模型を置くと、そっちを温め始める。また、通常3個の卵を生み、温めるが、5個の別の卵を置くとそっちを温める。

この辺りを「攻略」したのか、カッコウなどの托卵a)(別の種類の鳥の巣に卵を生んでそいつに育てさせる。元あった卵は先に生まれた托卵されたヒナが大体落とす。)する鳥は、その巣の主よりも大きな卵を生むという。そして巣の主はそれを疑いもせず、温める。

虫はもっと機械的に反応するようだ。第21回イグノーベル賞b)(ノーベル賞のパロディ。人々を笑わせ、そして考えさせる研究に対して贈られる。)の生物学賞に選ばれた論文は、「ビール瓶に乗っかるタマムシ:オスのタマムシはビール瓶をメスと勘違いする」だった。

ビール瓶の色や光の反射がメスの羽の色に似ているとされる。ただ、もちろんビール瓶だ。大きさは全く違う。それでも時には死ぬまで交尾しようとし続けるそうな。特に珍しくないこととして現地では認知されるほどにはよくあるらしい。

人間の超正常刺激

ヒューマンもアニマルであるからして、このような反応はいくらか示唆されている。

頭の上に角やよくわからん輪っかなど、そういった物があると威厳があると思われること。神話や伝説などの鬼や悪魔、あるいは天使など。

実在の人間もまた、「王冠」を被ってるのが一番偉いとか、多くの民族に於いて頭の上に髪の毛を盛るような髪型が見られるなど。

日本だとあれだな、ちょんまげ。まさしくだな。髪が結えぬは武士の恥とか言って、剥げてきて毛が足りなくなったらカツラを使うか引退かの二択だったらしい。「生物の習性」としてこれを見れば、非常に無意味で奇妙である。

wikiの超正常刺激のページには「ヴィレンドルフのヴィーナス」の画像があるが、胸や腹が誇張されているとして貼られている。見た目はまぁ土偶?

日本の遮光器土偶も似たようなスタイルだし、あれも女性をかたどっているとされている。c)(ちょっと面白いのが遮光器土偶の場合、大体は頭になにか被っている点だ。加えて完全な状態で見つかることはほとんど無く、多産や豊穣祈願の儀式として切断されたのではないかと考えられている。超正常刺激だけで考えれば、これは「高貴」で「魅力的な女性」を表しており、儀式の生贄に見立てるために作ったならば最適解なのかもしれない。縄文人が何を信仰していたのかは知らないが、まぁアステカ文明みたいに実際に心臓捧げるよりマシだろう。)この点からは、少なくとも「人の超正常刺激」に於いては時代的・文化的な影響を受けるということが推測できる。現代で女性を「土偶」と呼んだらひっぱたかれてもしょうがないだろうし。そして恐らくは方向性も程度も、個人差が相当あるだろうこと。

超正常刺激っぽいもの

アニメ・漫画などの絵柄も超正常刺激と言われることがある。確かに赤ん坊などを「かわいい」と思うポイントと一致しているようだ。

わかりやすいポイントとしては顔は丸く、鼻は小さく、目は大きく。これは相対的に顔を小さく=幼く見せ、保護対象に感じさせるとかなんとか。

特に鼻の高さというのが直感的な「幼いか生体か」の判断材料になっているらしい。犬とかでも横から見ればわかるが、子犬と成犬では後者のほうが面長になる。もしも鼻の高い人間の赤ん坊がいたら相当な違和感だろう。

赤ん坊に対して感じるような「かわいい」という概念についての特徴は動物単位ではほとんど共通らしい。このため、狼に育てられた少女とかゴリラに育てられた少年とかが現実にいるわけだが、その理由としても挙げて構わないと思う。大人だったら攻撃対象だったはずだ。人間だって子犬や子猫に弱いし。

ただ、それが超正常刺激としてなのかは微妙な話だ。この件はパーツごとの「バランス」が重要であるし、そのバランスを超えたらそれはバランス崩壊だし。要は黄金比的な概念。

デフォルメで三等身だったりするのも超正常刺激と取れなくもない。だが、リアルでいたら多分違った印象を受けると思われる。リアルでいたらアウトということは「限度」が現実的な範囲内で存在していることになり、超正常刺激とまでは言い難い。普通に機能している判断基準であり、正常刺激の範囲内ではないだろうか。

あるいは、アニメとリアルで全く別物として脳が割り切れている可能性もある。つまり「アニメ」という分野での美醜とリアルでの美醜はもとからモノサシが違う可能性。これも個人差がありそうだが。

女性のメイクなど。時にやりすぎだと男女問わずに指摘されるレベルになったりするケースも有る。異性獲得の分野では超正常刺激が露出しやすいのかもしれない。

この場合当人としては正常な範囲で、他者から見たら超正常刺激な領域だとは言えるだろう。ただこれは動機としては、女性はパーツ単位で物を見るため、気に入らないところを気にしすぎて対処が過剰になっている説もある。結果アンバランスになることがあるんだとか。

当人は普通のつもりで周りが見たら首をかしげるという構図は、別に珍しいものではない。尤も、万人に受けがいいなんてのも無理な話だし、狙った相手に受けてるならいいんじゃないか。

心理として

超正常刺激は「限度」が実在しないレベルに設定されている。ヒョウモンチョウのオスの主観としては「繁殖相手は大きければ大きいほどいい」となる。

恐らくは、「最も優れた者」を見つけるため、「限度」は現実の外に置かれたのだろう。だからこそ「大きければ大きいほど良い」という判断としてこれは機能できる。つまり本来は、限界値は気にしなくてよかった。「大きすぎる相手」は自然界に存在しないからだ。

あればあるほど良い、やればやるほど良い、あるいは無ければ無いだけ良い、全く存在しないほうが良い、などの振る舞いをする者は、人間でも多い。これらは超正常刺激、つまり「どうせ叶わないから思いっきり意識しよう」という本能由来の可能性がある。

何が超正常刺激であるのかから個人差があると思う。そしてその物事がその者にとって超正常刺激である場合、その者はその事において「分別をつけるつもりがない」「限度を弁えるつもりがない」ということになる。対象次第では危険とも、悪ともなるだろう。

無価値な到達

片方のハサミだけ異様にでかいシオマネキ(カニ)、やりすぎレベルで角がでかいオオツノジカ、これらは「非実用的な構造」と言われているd)(オオツノジカの角はもうあれだ。サラダ盛れそう。パーティサイズの。これ、どちらも異性へのアピールのためなんだよな。異性アピールのために進化するなんて、野生にしてはずいぶんと余裕があるな。なんか絶滅するフラグ立ってないか。と思ったら、オオツノジカは絶滅してた。)

超正常刺激をもたらすであろう「シンボル」が、当人たちが満足するレベルで発達させてきた生物たちは、「生存」に於いて有用であるとは見られていない。

■クレジット
http://gallery-shimada.com/artist/?p=15

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E6%AD%A3%E5%B8%B8%E5%88%BA%E6%BF%80

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E8%B3%9E%E5%8F%97%E8%B3%9E%E8%80%85%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

 

脚注   [ + ]

a. (別の種類の鳥の巣に卵を生んでそいつに育てさせる。元あった卵は先に生まれた托卵されたヒナが大体落とす。)
b. (ノーベル賞のパロディ。人々を笑わせ、そして考えさせる研究に対して贈られる。)
c. (ちょっと面白いのが遮光器土偶の場合、大体は頭になにか被っている点だ。加えて完全な状態で見つかることはほとんど無く、多産や豊穣祈願の儀式として切断されたのではないかと考えられている。超正常刺激だけで考えれば、これは「高貴」で「魅力的な女性」を表しており、儀式の生贄に見立てるために作ったならば最適解なのかもしれない。縄文人が何を信仰していたのかは知らないが、まぁアステカ文明みたいに実際に心臓捧げるよりマシだろう。)
d. (オオツノジカの角はもうあれだ。サラダ盛れそう。パーティサイズの。これ、どちらも異性へのアピールのためなんだよな。異性アピールのために進化するなんて、野生にしてはずいぶんと余裕があるな。なんか絶滅するフラグ立ってないか。と思ったら、オオツノジカは絶滅してた。)







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この記事は【2018年9月26日】が最後の更新のため、記事の内容が古い可能性があります。

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