・利害関係に於いての、人間の思考と行動を3タイプに分類した言葉。
・ギバー:与える者。提供する人。自分が受け取るよりも多く与えようとする。
・テイカー:利益を得ようとする者。利用する者、奪う者とも。与えるよりも多く受け取ろうとする。
・マッチャー:ギバーとテイカーの中間。公平性に拘り、貰ったら返すというスタンス。
・与える者と奪う者と貰ったらお礼するわーって人。それぞれ世界観や人生観が違う。逆を言えば世界観が変わると変化する。燃え尽きたギバーがテイカーになるなど。
・組織心理学が専門のアダム・グラントが、著書『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』に於いて提唱した。
・後天的に変容する余地がある。このため気質や本質ではなく、行動面に着目したほうが良い。
・この3つは厳密に線引されるわけではなく、自分の役割や相手との関係に依って変化するとされる。宿命論的に捉えなくていい。内面の話もするが、行動面が主な話となる。
例えば身内贔屓の人間は身内へはギバー、それ以外にはテイカー/マッチャーかもしれない。
外面だけ良いのなら身内へはテイカーやマッチャー、それ以外にはギバーと言える。
グラントは「その者が大体の人を、大体においてどう扱うかの標準がその人のスタイル」としている。逆を言えばブレ幅はある。
ギバー
・ギバーは人に惜しみなく与える人とされる。
他人のことを考え、他人が求めているものに注意を払う。
他人のために行動することを躊躇せず、あまり見返りを求めない。
ギバーはグラント曰く、他人とのやり取りの際の意識が「何をしてあげようか」な人。
相手が喜んでくれると嬉しい、という感情的報酬が目当てともされる。これにより相手と信頼関係を構築することもできる。一方で性格が悪い奴にタカられる余地ともなる。
・彼/彼女が報われるかどうかは、周りの人間の質に依る。
・人間には他人に親切にしたい欲求もあるため、それほど不思議な話でもない。
・グラントはギバーをさらに自己犠牲型と他者志向型に分類する。
自己犠牲型ギバー
・自分の利益に無頓着とされる。
・知っているのなら、オスカー・ワイルドの『幸福の王子』を思い浮かべればいい。
両目はサファイアで身体は金箔の王子の像が、貧しい人々に自らを千切って配るようツバメに頼み、そのためみすぼらしい姿となっていく。
結果、貧しい人々は救われたが、王子はゴミ溜めに捨てられる。
「この誰もが幸せな街に、こんなみすぼらしい像はふさわしくない」
かくして王子は、共に死んだツバメと天国で幸せになりましたとさ。
・オスカーが作品に籠めた思いはともかく、自己犠牲型のギバーがこうなる理由には、テイカーによる搾取がある。
自己犠牲型のギバーは燃え尽きやすい傾向があるとされる。「いい人」であり、それ故に他人のために忙殺される。「他者への寛容さと滅私を混同している」とも。このためグラントは与えるべき相手を絞り込むことも必要ではないかと主張している。
・アダルトチルドレンのほとんどのタイプにはこの傾向がある。
自己犠牲型ギバーは、自分が受け取ってはならないと思っている傾向がある。アダルトチルドレンも一部のタイプは自分が受け取る側になると(例えば好意を向けられる、感謝の念を向けられる)逃げ出したくなるなどがある。
・単に断れない人の場合も行動面ではこちらに該当するだろう。結末は相手次第だが。
他者志向型ギバー
・ギバーであることは変わらないが、相手がテイカーだと判明した場合にはギバーであることを止め、スタイルをマッチャーに変更する。
自己犠牲型ギバーの問題点である「誰彼構わず与えようとする」ことをクリアした状態。これにより自分のリソースを与えるべき人に割く。自分を受け取る側になってもいいと考えられる人。
与えた分の回収率って言うと嫌らしいが、それが自己犠牲型ギバーよりは遥かに高くなる。比較的には自己利益を損なわない。
・これができる理由としては、他者志向型のギバーは相手が喜ぶから与えるのであり(交流=ストロークや感情的報酬を得ることが目的)、やってもらって当然と思っているようなテイカーを相手にしても不快だから。手応えを感じられるギバーやマッチャーを相手にした方がずっといいから。
他者志向型ギバーはサービス精神旺盛ではあるが、他者に尽くしているつもりはなく、自分のために好きでやってる自覚がいくらかあると思われる。
基本親切な上で、嫌なやつとは距離を置けるタイプ。
テイカー
・自分がより利益を得ることを考える者。ギバーの対極であり、天敵でもある。奪うこと/受け取って返さないことに罪悪感は感じない。
「騙される方が悪い」とか言うタイプを思い浮かべればいい。
グラントは端的に「他人とのやり取りに対して利己的な人」としている。つまり自分勝手。
世の中を競争社会と見なす傾向があり、損得、勝ち負けなどで物を見る。
・グラントは、どの企業にも疑心暗鬼(パラノイア)が蔓延っており、その発生源はテイカーであるとする。
・テイカーにも色々あり、ナルシシズム(自己愛)やサイコパス、そして燃え尽きてばかりでうんざりしたギバーの可能性もあるとされる。
・抱擁/愛情ホルモンとも言われるオキシトシンの研究者であるポール・ザックは、人に信頼された時、その人はオキシトシンを分泌することを見出した。
金の遣り取りをするゲームに置いて、オキシトシンを嗅がせると相手を信頼する度合いが強くなるため、オキシトシンは信頼感に関わっていると考えられる。
これはギバーの他者貢献への欲求や、マッチャーの「お返し」などの理由と考えることができる。
しかし20人に1人は相手に信頼されてもオキシトシンを出さない。脳レベルでのテイカーは居るということ。ザック曰く「ドケチ」だが、このような人物は精神病の特質も持つという。
後述するが、テイカーの割合は19%になり、このような天然のテイカー以上に存在する。
・恩を恩と思わない者、と表現するのが早い。しかし「やってやった」と「やってもらった」には高確率で温度差が発生するため、別にテイカーじゃないのにテイカー認定する/されるなんてことはあり得る。
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マッチャー
・良くも悪くも目には目を。与えられなければ与えない。何かしてもらったら恩返し。やられたらやり返す。
損得のバランスを取るスタイル。ギブ&テイク。グラントは「多分効果的で生産的な生き方」としている。
ギバーとテイカーは自発的な欲求を持つ(与える/奪う)が、マッチャーは受け身(受けたものを返す)とも言える。
・バランス型だが、それだけでもない。ギバーやテイカーにはない悪因悪果、善因善果、因果応報で公平な世界観の持ち主。つまりズルい奴は嫌いだし、奪われたなら目には目を、となる。
不当な利益を許さないということでもある。逆を言えば、不当か妥当か結構気にする。
これは個人差があるため、マッチャー同士でも公平とはならないだろう。自分の「やってやった」と相手の「やってもらった」には温度差がある。このためマッチャー同士で「あいつはテイカーだ」と思い合ってることもあるだろうね。
マッチャーはグラント曰く、「テイカーに出会うと、存分に懲らしめることが自分の使命であるかのように思う」とのこと。
マッチャーと公正世界仮説
・公正世界仮説、あるいは公正世界信念、または公正世界誤謬とも呼ばれる認知バイアスがある。恐らく殆どの人間が持っている。例えば「努力は必ず報われる」みたいなのもそうだ。この場合は努力と報われることがギブ&テイクになっている。
この「公正世界」に於いては、全ての正義は最後には報われ、全ての罪は最終的には罰せられるとされる。
このためマッチャーは、ギバーは報われるべきだと考え、テイカーは罰を受けるべきだと考える。
何が正当であるかはそれぞれなので、暴走の余地も多分にあるが。逆算して酷い目にあう人は悪い人に違いないというクソみたいな結論を出した挙げ句に被害者バッシングを始めることもあるため、時としてあんま役に立たない世界観。
・内面はともかく、行動として実際に受けた恩をちゃんと返せてんのかどうかって話もある。そうじゃない場合は行動面ではテイカー寄りとなる。おそらくマッチャーはこれを恐れる。「制裁を受けるべき者」に自分がなるのだから。
ギバーに対して好意的とも限らない。ちょっとした親切がうざいって人はいるわけで。これは返さないとストレス、返さないとテイカーになってしまう、との認知ではないか。
私の周りじゃ「年賀状来るとめんどくさい」で満場一致だしな。返さないといけない、すっきりしないと思うから。
ギバー、テイカー、マッチャーのテスト
・ギバー、テイカー、マッチャーを診断するのは、最後通牒ゲームで可能とされている。他の研究でもお人好しさを測るために使われことがあるゲームで、自分と相手で金を分けるというもの。
基本的なルールは、
1:一定の金額を二人で分け合う。
2:それぞれ「提案者」と「応答者」の役割を持つ。
3:提案者は、分配比率を自由に提案することがある。
4:応答者は、提案を拒否することができる。
5:提案が受諾された場合、二名ともその金額を得る。
6:提案が拒否された場合、二名とも何も得られない。
・例えば『1,000円を二人で分けよう』と提案された場合。
応答者から見る判別は、例えば提案者が600、応答者が400の取り分が提示されたとする。この際に受諾するならギバー。拒否するならマッチャーの傾向がある。
提案者から見る判別は、自分が多い、5:5、相手が多いの3パターンが考えられ、それぞれテイカー、マッチャー、ギバーの傾向があるとされる。
正直な所、これはわかり易すぎるために、ギバーやマッチャーに擬態するテイカーもいると思うが。
・なお実際の最後通牒ゲームでは、公平ではない提案は拒否されることが多い。多くはマッチャーだということ。
理論上は999:1でも1円儲かるんだから受諾するはずだ、なんて話もある。金だけ見ればそうだが、相手がこちらを安く見たことからヘイトを稼ぐことと、こちらが1円損するだけで相手に999円分の損失を出せる状況でもある。
依って合理的に侮辱に対して復讐できるとも考えられる。この思考はやっぱりマッチャーなわけで。
同時にこの話は、金のやり取りだけじゃないことを物語る。その金じゃない部分が、ギバーが得たいものであり、マッチャーが気にする部分であり、テイカーがタダだと思っている部分となる。
・ギバー、マッチャー、テイカーの判断は、どの道今はそうだ程度の認識にしたほうがいい。変化することがあるため。
燃え尽きたギバーがテイカーになったり、競争社会に飲まれたマッチャーがテイカーに、あるいは信念を持ったギバーになるかもしれない。
どちらかと言うと、各々の現状の信念の影響が大きい。
ギバーにも明らかに「いつかは報われると信じている」というようなのがいる。挫折したらテイカーになりそうだが。
アダム・グラントの、ギバーかテイカーかの見分け方
・グラントが面接で使うお気に入りの見分け方は、「自分のおかげでキャリアが劇的に向上したと思う人を4人挙げてください」と質問することだそうな。
・テイカーは自分より影響力のある人間を挙げる。これはテイカーが上に媚び、下を虐げる性分だからだとされる。つまり下に該当者はいない。奪う者だからね。
同時にこれは、「影響力のある他者の成功が自分のおかげ」だとアピールしているとも取れる。つまり、自分への権威付けに利用している。
自己愛性人格障害についてで似たような話を見たことがある。「俺のおかげであいつは出世した」と吹いて回るとかそんな話で。
・ギバーは自分より地位が下の人間や目立たない人を挙げることが多いとしている。実際に世話していることが多いし、自分への権威付けを考えていないのだから自然とそうなるだろう。
・もう一つ、グラントは「その人の人となりは、レストランの従業員やタクシーの運転手への接し方を見ていれば、よくわかります」としている。
これは一般でも結構見かける意見で、私も同意見。
要するに、常に立場の有利不利を意識してるような奴じゃなきゃ「お客様」な態度を自然と取ることなんてねーよと。店員の態度が悪くて怒る場合はマッチャーだし。
ギバー、テイカー、マッチャーの割合
・グラントがTEDで発表した割合は以下。
・ギバー:25%
・テイカー:19%
・マッチャー:56%
・ギバーがテイカーより多いのが意外ではある。つまり世の中「お人好し」の方が数が多いことになる。まぁマッチャーが人畜無害だってのが前提となるが。
・テイカーはほとんど5人に1人いることになる。無視できる数でも、関わらずにいられる数でもない。この上で、後述するがチームに一人でもテイカーがいると駄目になるとグラントは主張している。
・マッチャーが過半数を占める。中立かつ最も数が多いこの立ち位置はキングメーカー(勝者を決める者)とも言える。
ギバーが活きる親切な世界か、テイカーが活きるゼロサムゲームか。
グラントは「マッチャーの良い所は周りに合わせる所」としているが、社会自体が道徳を謳いながら競争を煽るダブスタ(二枚舌)な所があるので、わかりやすく実利のあるテイカーに傾きやすい。まぁその結果が今の世の中だと言える。
最も成功するのは誰か
・仕事の成績が一番悪いのがギバーだそうな。これは彼/彼女が無能だからなのではなく、他人の仕事をしているからだとされる。その分、自分の仕事が思うようにいかない。
しかしそのおかげで全体が助け合い、情報共有などの頻度があがるともされている。
中間がマッチャー。
トップはテイカーではない。トップもギバー。エンジニアでも、医療の分野でも、一番上と一番下がギバーだった。
グラントが観察した限りはどの業種、どの組織でも首位にいたのがギバーだったそうな。
報われたギバーってところだろうか。
・ギバーは他者のために行動することにあまり見返りを求めず、自分のために行動していない。このため他者貢献からリターンを得られない場合は痩せ細ることになる。
ギバーのような人間が幸せになるのは、周りの人間次第って説は聞いたことがある。周りが恩を恩と思わない人間だと幸福度が低く、そうでない場合には幸福度は高いそうな。
人間関係ガチャする必要もないだろう。ここで言う他社志向型ギバーであれば、自分でそのような環境は作っていける。
自己志向型ギバーはここが弱い。この場合ニーズは必要な時に断る勇気とかそっちになる。
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・テイカーの成績は大体の職種に於いて「すぐに伸びるがすぐに落ちる」とされている。マッチャーの粛清に足元を掬われるとのこと。
グラント曰く「そうやって裁きが下るわけです」。
特にアメリカの映画において、ジョック(いじめっ子みたいなキャラ)がひどい目に合うという話が多い。サメの餌とか、首チョンパとか、シリーズ3作通して肥やしに突っ込むことになるとか。
理由が、映画監督になるのがかつてギークやナード(いじめられっ子みたいなキャラ)であり、まぁ当然ジョックが嫌われているからだとする説がある。
この話、ジョックとナードじゃなくて、テイカーとマッチャーとして捉えても非常にしっくり来る。「制裁」しているからギバーの線は薄い。単にマッチャー向けのカタルシスの提供としても有効だと思うが。
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・グラントはテイカーを排除し、ギバーが活躍できる環境を作ることを提案する。
テイカーが一人いるだけでチームが出し惜しみを始めるとしている。「周りはキツネ野郎やタヌキ野郎ばかりだから力を尽くすだけ損だ」となるんだとか。失敗した共産主義か。
・かと言って、そこにギバーを入れても駄目だと言う。大抵は「やったね、この人に全部任せちゃおう」となると。まぁよく見る光景だし、この点においてはマッチャーにも責任がある。
だからマッチャーはキングメーカーだっつってるわけだが。こう言った判断自体が勝者を決める「投票」になるんよ。
そんなわけでグラントはテイカーを、チームが手遅れになる前にあぶり出し、排除し、ギバーとマッチャーだけを残すべきだとしている。
個人的にギバーもマッチャーも色々ありすぎてそれだけじゃうまくいかんと思うが。
・ただし、簡単ではないとされる。テイカーの人当たりに、多くは騙されるのだと。
別件でもよくある勘違いなんだが、悪人の方が人当たりがいいってことを、多くの人間が分かってないから。
簡単に説明すれば、例えば詐欺をするためには信頼を得る必要がある。
信頼を得るためには?
人当たりが良いほうが有利だから、人当たりを「発達」させることも有効だよねと。
このような人当たりの良いテイカーをグラントは「いわゆる詐欺師タイプです」と述べている。
自己愛やソシオパス、そしてサイコパスなどもこれに該当することが多い。これらは上っ面の/表面上の魅力を兼ね備えていると言われている。
同時に、人当たりが悪いギバーもいる。例えばみんなが聞きたくない、でも知らなければならないことを「必要だから」という理由で述べる人だとか。
この上で、人当たりがいいからいい人、人当たりが悪いから悪い人、と多くは判断するため、まぁ詐欺師の天下だな。
・誰かが勝てば誰かが負けるゼロサムゲームを、パイの奪い合いなんて言ったりもする。テイカーはその価値観の住人。
一方ギバーは全体を豊かにし、パイを拡大させる余地がある。テイカーが絶対に持たない「全体が豊かになるための視点」を持ち、なおかつそれに貢献しようとするから。
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メモ
リーナス・トーバルズ
・ギバーがテイカーのせいで出し惜しみをする余地があるという話。
・リナックスはOSの一種である。まぁ要するに、Windowsとかと似たようなもん。Androidのベースの一つでもあり、現在稼働しているサーバーの70%以上がリナックスで動いているとも言われる。
これがオープンソース(ソフトウェアのソースコードを誰でも自由に入手、利用、改変、再配布等してよい)であることも有名だろう。要するに無料。
リナックスがなきゃスマホもサーバー代も今より高いことは想像に難くない。オープンソースとしてくれた開発者はギバーと言えるね。
・開発者はリーナス・トーバルズ。「やってみたい」という動機と「楽しい」というモチベーションで半年ほど開発に取り組んでいて、人に見てもらいたくなったから公開してみた。そこで友人にオープンソースとすることをアドバイスされた。
この時リーナスは悩んだという。オープンソース自体は抵抗がなかったようだが、商業的な利害が出てくることを懸念した。
「始めようとする人の多くが抱く不安の1つは、自分の成果を誰かに食い物にされるんじゃないかということです」
つまるところビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズみたいに「会社を立ち上げよう」とか「これで儲けよう」なんてのは別に思っちゃいなかったようだ。だが「誰かに食い物にされる」のは我慢ならない。
最終的には「どうとでもなれ」と思って実行したようだが。もしもそうじゃなかったらどうなっていたか。
(なお、リーナスは口が超悪いことで有名だったりもする。テイカーくらいボロカスにできたかもしれない)
・恐らくはテイカーがその場に存在しなくても、過去にテイカーを見ていれば疑心暗鬼になることはあり得る。
この上で、テイカーによる「窃盗」または「独占」はそれほど珍しくもない。最近だと、多くの人間に動画のタグとして使われてた言葉を無関係な人間が勝手に商標登録し、利用料をせしめようとしてクッソ炎上した騒ぎがある(ゆっくり茶番劇商標登録問題)。wikiにページが有るくらいには騒ぎになった。
他にも日本の企業で2社ほど似たようなことをやっている所を話としては知っている(実際の所は知らんが)。こちらは「名前を盗む」ということをやったと言われている。
この手の発想をして、行動に移すまで行く人間が一定数いるのも現実だ。むしろリーナスの例のように、さっと思いつくレベルで「テイカーへの警戒心」は持っているのが自然かもしれない。