タイプA
・せっかちな人の一例として。
・フリードマン・Mとローゼンマン・R・Hの研究で、特定の性格が心臓疾患などの突然死に関連していると判明している。彼らはこの性格的特徴を「タイプA」と名付けた。
・タイプAは率直に言えば、効率厨の完璧主義者。潔癖症でもあるかも知れない。
攻撃的、競争的、出世欲が強い、敵意を誰かに抱きやすい。
加えてそんな自分が大好きな、ナルシシズムの傾向がややある。タイプB(マイペース、温和、協調的)と比較して二倍以上心臓疾患のリスクがあるとされる。
・心臓疾患のリスクが高いのは単純で、血圧が上がりっぱなしだから。
・https://www.huffingtonpost.jp/2016/08/22/things-that-dont-make-sense-to-type-a_n_11657922.htmlに載せられている傾向を見ればわかるが、
・何かやっていないと落ち着かない
・決まっている通りに物事が進まない/片付かないと落ち着かない
・勝たなければ/成果が出なければ意味はない
・結果/達成にしか価値はない
・常に何かを考えている
・なんでこれらが悪いのかわからない
・まぁ競争的・攻撃的じゃなけりゃそれほど嫌われないかも知れない。
・良い結果に繋がる部分もある、というよりも、誰でも多少このような傾向はある。休日を持て余したり、休憩取りたくなかったり、結果を追い求めたり、何かを気にしたり。
・特に休憩・休日への(非生産的な時間を過ごすことの)一種の恐怖は、一般よりも高い傾向。ただこれはオカルトというか、動いてりゃその分得をするという信仰のせいだろう。
休憩を取ることでぶっ続けでやるよりも効率的になることは数々の実験で証明されているし、堀江貴文だって睡眠時間大事にして8時間は寝ると言っているわけで。
確かに「寝ないタイプの成功者」もいるが、彼らはフロー状態か、体質的にショートスリーパーかの可能性も高い。
タイプAが何かを達成するとしたら、効率が低下し続ける活動量だけで上記の問題点をカバーするしかない。当然時間に余裕はなくなる。これらは寿命を縮めている印象を受けるには十分だろう。
・また、自分の予定で頭がいっぱいだから、当然言動は自己中になる。というか周り気を配る余裕はない。
・まぁそこら辺は置いといて、このような価値観を持っている者がどう動くか。そりゃせっかちになる。
落ち着きがない
・タイプAの例の通り、基本落ち着きがない。むしろ自分から忙しくしていくタイプは落ち着いていたくないのかも知れない。
・またせっかちの別のパターンではいつも誰かに怒鳴られやしないかと怯えているタイプもある。彼/彼女の場合も同様に「常に何かをしていなくてはならない」という観念を持つ。加えて周囲に気を配る/警戒し続けるため、一つのところに向ける意識はその分減りやすい。
まぁなんか最近、その怒鳴る側(そいつが優秀だったとしても)をクビにすると、優秀な奴を雇うことの二倍の業績上昇効果になるって話があったので、その内消えるかもね。
・また、軽度の発達障害の一部が軽率、せっかちな面があるが、先天的な部分も多いだろうが、このような理由で後天的に「補強」されているのではないかとも思う。
「わかった!」←わかってない
・制限時間の設定がおかしい。「すぐに何とかする」のが染み付いている。その分シミュレート能力は失われる。
制限時間以前に「できる限り早く」というスタンスかもしれない。
・人の話は大体最後まで聞かない。結論をせがむ。
・「理解」に対するハードルが低い。聞いたら「わかった!」だが、理解というより丸暗記に近い。
・対人間の時間についての問題は少々ややこしく、時間の価値がそれぞれ違う。暇を持て余した老人の昼の5分と、社会人の朝の5分で考えてみればいい。
基本、状況によって同じ時間でも長いか短いかの価値は変わるが、自ら忙しくしている/焦燥感を抱えている「せっかちな人」には時間は一秒も無駄に出来ないものになる。元から「時間がいくらあっても足りない」心境だからだ。
優先度は全部「高」
・冗談抜きでタスク管理ツールとか使わせてみればこんな感じになるだろう。
優先度がつけられないというよりも、初めからつけるつもりがない。
何故か? 全部今すぐにやるつもりだからだ。下手したら優先度をつける必要性を感じていない。
先延ばしグセとせっかち
・先延ばしグセのあるものが、このような状態が慢性化するとされる。
自己志向型の完璧主義者での研究で言われていることだが、理想/目標を叶えられない場合に一部の彼/彼女らは強い自己批難に陥り、それから逃れるためにそもそも行動を後回しにする「先延ばし」が見られるとされる。
先延ばし自体は今回とは全く逆だが、興味深いのが、先延ばし→期日が迫って慌てて行動、が慢性化する内に、時間があっても「じっくりと取り組む」ということをしなくなる傾向があるとされる。
つまり「焦燥」が慢性化し、真っ先にその場しのぎの手段が思い浮かぶ。熟考なんてしないから(何せ時間が足りない!)、それを実行する。瞬時の判断のレベルでのせっかちさ。
・ただ、よく見てみれば高目標、完璧主義、べき論(これはこうでなくてはならないという思い込み)など、その時間のない感覚は自分で作り出している面もある。
せっかちな人はどうすればいいのか
・現状をまず受け入れて考えてみようか。まぁそういう性格、そういう性分だ。だったら、それでうまくやっていければいい。
まぁナチュラルに死ぬ可能性が高いとか言われちゃってるから、定期的に休息も取るべきだろう。
ポイントとなるのは、
1:優先度を「まともに」設定すること。これをやらないから全部緊急の案件になる。全部が「重要で緊急」になるのは手抜きだ。
ぶっちゃけ全部やるつもりだと、逆に楽でどうでもいいのから手を付ける傾向は高まる。そのうちまたゴミタスクが増えるから、本当に大事なことだけいつまでも終わらずに焦燥感は止まらない。
2:「本当の期限」を把握すること。というか全く期限を意識せず「今すぐやる」となるか、或いは勝手にハードル上げて期限を何割か短縮してるだろう。それオフで。
3:1と2を実行するための「タスクの計画/整理の時間」を設けること。ほとんど頭の中だけでやってるだろ。だから「何か忘れてないか」って不安になる。或いはいくつか全く手付かずですっぽかす。
4:安心材料に繋がる自分の成果は記録すること。何か忘れてないか、あれはどうなったか、と思い浮かべては何度も確認、はそれこそ時間の無駄だ。この「不安」はそのまましっかりやるためのギミックとして機能しているのだが、だったら肯定して一瞬で「確認」ができるようにしておいたほうが良いだろう。
まぁ、当てずっぽうだがね。半分くらいは引っかかるんじゃないかな。