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甘いレモンと酸っぱいブドウ:認知バイアス

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・味覚障害かな?

・認知バイアスの一種。

・手に入れたものを「これはいいものだ」と思いこむこと。

いいものをいいものだと認識しているのではなく、「それしかないから」良いものだと思い込むこと。

物に限らず、自分が置かれている状況、自分の変えられないこと、どうにもならないことなどでもありえる。
まぁ変えられないものに対して前向きになれる点は結構なことだろう。

・後述する酸っぱいブドウとセットで語られる。単品ではあまり使われない。

・自分の「評価」を操作している。

イケア効果が似ていると言えば似ている。あちらは価値の増幅だが。

フェスティンガーの実験

・認知的不協和の実験。

1:つまらない作業をさせる
2:報酬を払う A:少ない B:多い
3:その作業の「面白さ」を次に作業をする人に伝える

・つまらない作業の面白さを伝える、という矛盾で認知的不協和を発生、観測するのが実験の目的。

・順当に考えれば、報酬が多く貰えたBグループが熱心に面白さを伝えてくれた、と考えそうなものだが。

実際には、報酬の少なかったAグループの方が面白さを伝えることに熱心だった。

Aグループはつまらない作業 + 少ない報酬で、いいことがなんにもなかった。

加えて「つまらない作業の面白さを伝える」という認知的不協和になることで、「あの作業は本当は面白かったのかも知れない」と認知を修正したことを示す。

・現在ストックホルム症候群はPTSDとして扱われる。

・1973年、スウェーデンのストックホルムで銀行強盗が人質をとって立てこもった(ノルマルム広場強盗事件)。

サブマシンガンを持った犯人が9人を人質に。後5人は交渉により開放されている。残されたのは女性3名、男性1名。

最終的に犯人2人は逮捕されるのだが、人質たちの事件から解放後までの動きがおかしいことが注目を集めた。

  • 犯人に変わり大統領へ交渉の電話をかける
  • 犯人が寝ている間は人質が警察に銃を向ける
  • 解放後は犯人をかばい、警察に非協力的な証言を行う

電話はまぁ脅されていたにしても、他の部分には自主性が見られる。

これらの現象は、

  • 場を支配している犯人の許可なくしては飲食、トイレすらできない状態では従順になるしかない。
  • そのうち犯人の小さな親切に過大な感謝をするようになる
  • 犯人側も人質に対しての態度が変わる

とされている。まんまモラハラ加害者と被害者見たいな話だが。実際、「虐待」に属する話にはストックホルム症候群の例はよく見られるようだ。

・また、別事件の被害者が、これは適応であり、病気ではない、と主張している。

適応するしかない状況だった、と。被害者が犯罪行為に正当性を見出そうとするのは、生き残るための戦略である、と。

・よど号ハイジャック事件でも乗客と犯人との奇妙な連帯感が示唆されている。

・反対に監禁者が被監禁者に同情し、被監禁者への態度の変化、考えを改めたりする「」もある。命名はペルーのリマにて起きた在ペルー日本大使公邸占拠事件にちなんでいる。

・イソップ童話から。

狐が高い所のブドウを取ろうとぴょんこぴょんこ跳ぶわけだが、届かない。ついぞ諦めた狐はこう言った。

「どうせあのブドウは酸っぱかったんだ」。

・一見すると負け惜しみ、諦めたことの正当化だが。

ぴょんこぴょんこ跳んでた「動機」はもちろん、ブドウが食べたかったからだ。そして能力的にそれは無理。認知的不協和の状態。

ブドウ欲しい + 取れない ってのは、無限ループする。永遠にぴょんこぴょんこするはめになる(台座使えよ)。

だから酸っぱいブドウは「認知的不協和から脱するための認知の作成」であるとも取れる。疲れ果てるか死ぬまで跳んでるよりはマシだろう。

・自分の欲求や感情、行動の意図となった「動機」となる認知を中和している。

まぁ自分をふった異性を悪く言う、とかね。

・ちなみに今調べたら犬にブドウ食べさせちゃだめらしいんで、狐もダメかもしれないからブドウ食えなくてよかったね!

これらの認知バイアスは何のためにあるか

・話を人質やら狐やらから、一般市民の精神構造に戻そう。

・認知バイアスの中には、自己高揚バイアスや自己奉仕バイアスを代表とする、今回のような「おめでたい/都合がいい解釈」をするタイプがある。特に酸っぱいブドウは認知的不協和の例としてよく言われる。

これは何のためにあるのか。認知バイアスが「すぐに動くため」、つまり生存のためならば、本当におめでたい解釈なら死に繋がるだろう。

或いは真面目な人間にとっては、「事実と異なる認知を得ることは後に不都合になる」と考えるかもしれない。

・一方、自己コントロールとしては一定の価値があると認めることができる。
変えられないものを前向きに捉え、未練のあることを打ち切って、精神を落ち着いた状態に戻す作用は確実にあるだろう。

達成できれば、だが。それまでは傍から見れば変なやつだから、落ち着くまで黙ってたほうが良いのは古今東西変わらんだろう。というか否定されても困るんだから口にしないほうがいいだろうな。

・何よりも、世間の価値観、相手の言動、自分の欲求、或いは自己認識。これらが間違っている可能性もある。どの道それらと現実との「つじつま合わせ」は必要だろう。

実際ストックホルムの例で言えば、少なくとも被害者たちは犯人に殺されること「は」なかった。この時点で生存としては「正解」とは言えるだろう。

ちなみにストックホルム症候群の発症の要素として、「直接的かつ継続的な虐待を伴わない不親切」が挙げられている。逆を言えば「従っていたほうが生存できる」と思える環境だったと言える。

つまり、正常に機能しているのかもしれない。これで。

・特に「」に言えること。

本来はちょっとした自分への慰めや励まし程度の働きであるのだろうが、ストレスが強すぎたりしてこのバイアスが強く出れば、「狂信」のような状態になる可能性も否めない。

虐待する親をかばう子供、モラハラされている事に気付けない被害者、DV夫が「いつか変わってくれる」と信じ続けている妻など。

ストックホルム症候群にしたって、銃器持ってオラついてる強盗に親しみなんてどう考えても持てるわけがないのに、持ててしまったのだから。

・総じて、「自分を騙す」というかなりイメージの悪い言葉は、ちょっと見直す必要はあるかも知れないな。

認知バイアスやメタ認知の存在も一部には周知されてきているわけで、その分「普段から自分を騙しているのが常」というのは受け入れられないと、それこそ認知的不協和になるだろう。

・必要な機能ではある。恐らくは。

その分過剰にならないように気をつけることと、一部の精神的潔癖症とでも言うような、真面目・完璧主義的な価値観の場合には抑制しすぎて、ストレス溜めこんで、ヒステリー起こさないようにもするべきだろう。多い。

この場合、「問題に向き合ってないと不安」というメンタルなので、簡単ではないかも知れない。

そして、この機能を本能的にわかっている連中が「悪用してくる」可能性に留意すること。連中から見れば、この機能は「勝手に諦めてくれる」「勝手に都合よく解釈してくれる」に他ならない。

内容と、塩梅かな。いつもながら。

参考
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%9A%84%E4%B8%8D%E5%8D%94%E5%92%8C

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%A0%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4







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