成功につながるユダヤ人の文化 3

歩きながら考える

アインシュタインがそうだったとか。体を揺らしながら暗唱する話もそうだが、体を動かす際に使う脳の部分がいくらか記憶にも影響を及ぼすらしい。

また単純に脳の血流は増える。このため、体を動かしながら(限度があるが)の勉強/思考は有効だと思われる。

この運動の程度については、立つ、歩く程度で良いとの話がある。暗記の動画でも立って、揺れて、そのくらいだったな。

どうせ集中力の方が数十分しか保たないのだし、立ってやってもいいのかもな。

「権威」に対しての姿勢

・権威者の発言を信じやすい「ハロー効果」というバイアスがある。後光。例えば同じ内容で大学の教授が言っていたら信じる、親が言ったら信じない、など。

ユダヤ人の場合、「偉人を過大に評価してはならない。同じ様に小人を過小に評価してはならない」との教えがあるそうだ。

・全体に言えることだが、実践的/実用的なものを重視する面がかなり強い。誰が言っていようが関係なく、その内容を見る。

・「我々は権威ある先人から多くのことを学ぶべきだが、背に大量の本を積んだロバになってはならない」とも。知識を得るだけでは意味はなく、自分で考えられなくてはならないと。

・私が知っているのだと、「ヒゲの長さで偉さが決まるなら、ヤギが一番偉い」ってのがある。ここで言う「ヒゲの長さ」は「年齢」の比喩だ。年取ってるだけじゃ偉くはないってこと。

・といっても、反抗期のようなとりあえず権威に反抗しておこう的なものではなく、単純に物事の評価の際に「権威の影響を受けない」と捉えたほうが良いだろう。

ハブルータ

・簡単に言えば互いに「教えあう」こと。対面学習。

・「質問することは望ましいことだ」との価値観を持っているらしい。

・鵜呑みにする、ということはしない。タルムードも2~3ページごとに「どこかおかしなところはないか」と問われるそうだ。

・ペアになってお互い質問や討論を行う。
ある意味「教師」がいらないのは画期的かもしれないな。同好の士というか、同じ関心を持つ者が居れば済む。

日本における受験勉強やテスト勉強の話で、友人と問題を作って出し合ったって例はいくつか見たことがある。大抵テストより難しい問題を出し合う結果になり、テストが楽勝だったってオチになる。

・ラーニングピラミッドによれば、能動的な学習の方が定着率が高い傾向がある。「他者に学んだことを教える/互いに教え合う」ことは、24時間後の学習定着率は90%だそうだ。他の学習法より高い。「実践/練習」が75%とされているので、それよりも。尤も、時間効率を織り込むなら見直す必要があると思うが、テーマや範囲が絞れているなら有効だろう。

ちなみに最も低いのが「講義を受ける」で5%。

・目指している所が違うのは確か。ユダヤ人の場合、生活に密着した600を超える戒律の実践のため、それらを常に意識する必要、言わば「血肉とする」必要があるらしく、これほどまでに熱心なのだとか。これは1つの情報・知識に対しての「掘り下げ」が異様に深いことを含めるだろう。

普通、身につける/習得とは暗黙知化を指す。「自然とできるようになる」所がゴール。まぁ簡単に言ってしまえば、あなたがスマホやパソコンを使えるとして、他人にそれを教えられるか、という話。まぁ可能なんだが、思った以上にイライラするのは経験者ならわかるだろう。「感覚」でわかっていることを「言葉」にしなければならない/できないもどかしさとはそれである。

彼らの場合、さらなる学習/修練でその辺りを超えている。身につけた上で再び言語化/知識化している。おそらくは、「できること」と「わかること」は違うのだろう。「教えられる」というのは「わかること」に近いと思われる。

・子供の頃、習い事をしていた際、先生に「教えることで自分も学ぶことになる」とよく言われたことを思い出した。今思い返してみれば、ペアになって復習しろって言われたあとだったなアレ。その先生がユダヤ人ってことはなかろうが、日本でも似たような概念はあるのかもしれない。

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