TED紹介:冷たいシャワー療法 | ジョエル・ラニヨン | TEDxLUC

冷たいシャワー療法 | ジョエル・ラニヨン | TEDxLUC

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「万全に準備が整ってから」

・何か自分から新しいことを始めようという時に、人は万全に準備を整えようと考えることが多い。特に珍しくもないし、悪いことでもないのだが。

デメリットも有る。行動に移る時間がとても遅れる。時にはタイミングを逃し、チャンスを逃し、いつまでも手を付けられずということもあり得る。

・未知のことに不安を感じるのは自然なことだ。その上でそれがやりたいこと、やってみたいことだった場合には不安を解消した上でそれをやろう、となる。

だが、その不安は実際にやって、やり遂げるまでは消えないものかもしれない。そうだとしたら永遠に手を付けられない。

「まだやらない理由」を疑うことは価値がある思考だろう。今回の様に「もう行動に移すべきだ」と考え直すべき時もあるかもしれない。

不安と用心

・「なぜ、まだ行動に移らないのか」の理由を彼は「言い訳」と呼んでいる。実際に行動に移ったら成功し、やってよかったわけだから結果としてはその通りだろう。

ただ、「まだやるべきではない理由」を並べることを常に「言い訳」と断じてしまうのも早計かもしれない。それらは必要な準備に気づかせたり、見落としがないか探すきっかけにもなるだろう。

・「未知」に対する不安は、いくら準備しても完全には消えない。やったことがないことは、やってみるまでいくらかは不安は残る。

このような「最後まで残る不安」がまだやらない理由の場合、それを準備や理論で補おうとするのは無理がある。はっきりと言ってしまえば、その気持は「わかっているけど怖い」というものだからだ。

・思い切るのは「まだやるべきではない理由」が形のない、感情的なものだと確信を持ってからでいいのではないだろうか。

思い切ってやってみることと同じくらい、形のない不安なのか、具体的な懸念なのかを区別することも重要となるだろう。

「不愉快」を毛嫌いすること

・彼は冷水シャワーを続ける内、自分が「不愉快を避ける」決断を行い、それに従っていることに気づいた。そしてそれ故に「不愉快になりそうなこと」に自分から手を出すことができないのだと。

・人間もまた動物であり、基本は快を求め、不快を避ける。長いことそうやって絶滅せずに生き残ってきたのが今の生物だ。

だから生存に必要なことも快不快と紐付けられた本能となっていることが多い。例えばカロリーが高いものは美味く感じるだとか。

だが人間は他の生物と比べ豊かで安全に暮らせるため、自制の必要が生まれた。美味いからと際限なく食っていたら動けなくなるレベルで太ったりする。

・そして人間だけの悩みかもしれないが、「なりたい自分」になるためには、刺激のない=安全な「今」を出て、「自ら」不快になるような場面に赴く必要が生まれた。

これはなりたい自分になる=不快なことに自分から赴くという構図になる。

こうなってくると、安全で居るために未知に対して危険を感じ、不快を避けようとする本能は少し邪魔になってくる。「それでもやるべきだ」と自分で思うのなら。

不快なことと言っても、正確には不快になる可能性、若しくは不快と捉えることができる出来事であり、気にならないならそれが一番いいんだが。

「不愉快を避ける決断」は実際のところ、本能だと思う。彼は毎日それに直面している内、邪魔をされていること、それを無視できることに気づけたのかもしれない。

他にも選択肢があること

・本能的な判断、あるいは個人の主義・思想・価値観的な物事の判断は、とても自然に当人の行動選択を誘導する。

快を求め不快を避ける。損を避け得をしようとする。自分の「普通」と違うものを見たら不快を感じる。それが人間なら改めさせるか、嫌って避ける。

これらはとても「自然」過ぎて、まるで自分はそうするべきであり、これは正しいことであり、それ以外に選択肢はない、と考え違和感を感じない。

今回で言えば、冷たい、辛い、意味がない、やる価値なんてない、として「やらない選択」をするのがそれこそ自然だろう。実際のところ、大体あってる。

彼の場合、実際の成功者にこの方法を告げられたというある程度の信頼性と、自分の「やらない選択」にある程度気づいていたことが行動するに至ったファクターだと思われる。

自動選択

・普段の判断は、言い方を変えてみれば「選択していない」とも言える。オートで決まっている。「こうするべきだ。こっちがただしい」と。まるで考えたかのようなことを思いながら。

まぁ大体はそれでそこそこ無難に「日常」を守れるのも確かだ。自分を取り巻くあらゆることを悩むだけの時間もないのだから。これにはこれで価値がある。

・だが重大なことに対して、「悩んで出したつもりの直感的/本能的な結論」を採用するのなら、後悔をすることになるかもしれない。当人の世界観・価値観・習慣は大げさでもなんでもなく、その者の人生を決定するだろう。

つまり「このままで生きたら自分はどうなるか」はある程度、決定している。それに割り込み、軌道修正できるのが「決断」であり、そのためにはターニングポイントに立っている自覚、つまりは選択肢、あるいは自分が何かできる可能性に気づかなくてはならない。

このためには自分がどのような自動選択を普段行うかに注意を払うのが良いだろう。そのタイミングが、ターニングポイントとなる。

だが重ねて言うが、「日常」は無意識の選択に支えられている。例えばいきなりキャラ変わったら人間関係に影響ある。悪習ならまだしも、そうでもないのなら必要以上に「自動選択」を敵視する必要はない。「普段の選択」は日常の中では大体正解である。

実際にやってみた所感

・端的に言って、死ぬかと思ったa)恐らく最大水量で頭から浴び続けたためかと思われる。加減しろ自分。。まさか8月の自宅で寒くて歯をガチガチ鳴らす羽目になるとは、人生わからんね。

・体脂肪率も影響あるだろう。トライアスロンなどで寒い中泳ぐ選手は、寒冷耐性としてあえて体脂肪をつけるらしいし。

・せいぜいちょっと冷たいだけだろう、とは思わずに温度や水量などを調整して死なない程度には用心深くやったほうが良い。「5分」はとても長い。

脚注

脚注
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