不注意について

拾った検索キーワードの軽い調査、説明、考察。

今回は「不注意」と、それに追加された言葉。

 

初めに

 

・書く場所がなさそうなのでここに。

どうもこう、Googleのアルゴリズムが不注意という言葉をADHDと関連ある言葉(あるいは同義語)と解釈しているようで、ADHDがやたら出てくる。あとADDもたまに。

確かに不注意とADHDは切っても切れない感じではあるのだが、いきなりそれは極端でもあるだろう。

 

・あまり知名度はないが「ADHDじゃなく、ADHDの症状が出る」ことはある。

ADT(注意欠陥特性)と呼ばれる。原因は「環境」。個人的にはうつ病に近い印象を持っている。

ADT:集中できないがADHDではない 1
・実は自分はADHDではないか、とか思ってる人は結構見かける。ADHDじゃなく、ADHDのような症状が出る場合がある。ADTと呼ばれる。 ADTとは ・ハーバード大学、精神科医のエドワード・ハロウェル教授が1994年提唱。彼は元からAD...

 

 

言葉としての不注意

 

・不注意 類語 同義語

・そそっかしい

・うかつ

・軽はずみ

・無思慮

・上の空

・油断

・不覚

・気を抜いた

・集中力できてない

・無意識にやってしまった

などなど。

 

 

・不注意 英語

 

・carelessness で油断、軽率さ。他には lack of care など。

 

・不注意 意味

 

ある物事に対して注意が足りていないさま、または注意が足りなかったことが問題や事件の原因になるさまを意味する表現。

https://www.weblio.jp/content/不注意で

 

また、ADHDの特徴としての不注意では、

不注意 集中力が続かない、気が散りやすい、忘れっぽい。

https://adhd.co.jp/kodomo/about_adhd/

 

とある。

 

 

・不注意 使い方

 

・辞書では不注意という言葉は「名・形動」となっている。
つまり名詞でもあるが、形容動詞でもある。

・名詞の場合は概念としてだろう。不注意とはこういう意味だ、と言葉で説明できる中身。

・形容動詞は、

形容動詞は物事の性質や状態をあらわし、終止形が「〜だ」で終わる自立語です。活用がある用言で「きれいだ」「安全だ」「穏やかだ」などが形容動詞の例です。

https://prowriters.jp/grammar/adjectival_noun

 

まぁ要するに不注意そのものだけじゃなくて「不注意な様子」も意味としては含まれる。

 

生活や仕事でのうっかり/不注意

 

・不注意が多い

・ADHDのサイトばかりになる。内面的な要素に言及するところはでてこないな。

実際には、心配事の一つでもあれば、十分理由になるんだけれどね。

 

・運転 不注意 多い

 

・運転ね。車かバイクかわからんが。
これらは人間の自力の移動速度よりも圧倒的に早い。当然目に飛び込む情報も増え、判断しなければならないことも増える。

 

・自覚はあまりないが、「どこに注目するべきか」という選択を脳は常にしているため、処理落ちは発生しやすいだろう。

 

選択的注意とメタ認知
・いくら集中力があろうが、それが集中したい対象でなければ意味がない。だがこの辺りのコントロールは誰もが満足にできているわけでもない。油断すればすでに何か想定外のものに没頭しているということは、自覚している以上によくあることだ。TE...

 

また、数秒の判断の遅延が事故に繋がりかねないため、不注意だったと気づきやすくもある。

 

・ただまぁ、まずはコンディションから疑ったほうが良いと思うけどね。特に睡眠不足による認知能力の低下。これは自覚がない上に、酔っぱらいと同レベルになる。

また、発達障害では並行作業が苦手なため安全確認などが疎かになる、身体的に不器用で運転そのものが苦手なのでは、なんて当事者たちの声もあった。

 

・ADHDで「真っ直ぐな道なのにハンドルを小刻みに動かす」ということを自覚なくやったりもするらしい。レアケースかどうかはわからないが、多動の症状に入るだろう。

 

・不注意 ミスが多い

 

・むしろミスが発生してから「不注意だった」と気づくのが多いだろう。これも調べるとADHDが出てくる。

 

・ただ、うっかりミス、ケアレスミスなんて言われるヒューマンエラー(アクションスリップとも呼ばれる)は、発達障害とは無関係にも研究されている。

 

アクションスリップの各段階は、

・スリップ:実行段階での失敗。やろうとした事自体は正しかった。
友人からの電話だとはっきり認識している上で「はい、●●商事(自分の職場)です」って答えてしまうのがこれ。

・ラプス:実行段階での「抜け」。手順を飛ばしてしまう。鍵のかけ忘れとか。

・ミステイク:実行は正しくできたが、やろうとしたこと自体が間違っているもの。勘違いだとか、思い込みだとか。
根本的な部分の間違いなので時に致命的かもしれない。

 

・「実行」のミスか、計画/目的/判断つまり「意図」のミスかに分けられるということ。

 

・スリップの大きな理由は「慣れ」だと言われている。熟練したからこそ、別の場面でもやってしまうと。また、手順が変更された時に適応の邪魔になる。
このため鉄道ではわかりきった手順でも指差し確認させるそうな。

 

また、その作業における「大事な部分」を達成すると、他を忘れやすい。ATMの出金では、現金より先にカードをとらせる。逆だと現金を受け取ってカードを忘れるケースが多発するそうだ。

 

このため大事な手順を最後に持っていく、あるいは「締めくくり」の手順を作ってそれまで気を抜かないような仕組みとする、などの対策がある。

 

参照:http://www.humanerror.jp/slip.html

 

・不注意 労災

 

自分の不注意での事故では労災は降りないのか? ということだろうね。
労災は降りるらしい。

 

基本的に「怪我した時に仕事中だったか」「怪我した理由が仕事と関係あるか」あたりが基準になる。業務遂行性と業務起因性。このため、例えば通勤中にすっ転んでも労災は降りる。

 

ただしあまりにも自分が悪いと制限される余地も。

 

労災では、本人の犯罪行為によって生じた事故や、本人に重大な落ち度があるケースでは、保険給付の制限を行っています。

 

酒酔い運転や、運転中のスマホ操作は、他人にまで危害を加えるおそれのある重大な犯罪行為ですので、保険給付が制限されてしまいます。

 

その他にも、危険であるとわかりきっている場所にあえて自ら立ち入るなど、自分に明らかな過失がある場合は、保険給付が制限されてしまいます。

 

https://best-legal.jp/industrial-accident-qualification-5346#i-7

 

これらの上でも、一部は受けられる可能性がある、とされている。
謎の優しさ。まぁ割り切ってるってだけだろう。

 

不注意 性格

 

・性格の定義を判断・行動パターンとする。また、タスクに対してどの様な目的を持つかも含めよう。

 

タイプA

・フリードマンとローゼンマンの性格分析で言う「タイプA」、つまりせっかちな人間は該当するだろう。

 

・完璧主義的な傾向もあるんだが、基本的に自分から忙しくしていくタイプである。

行動が増える分ミスが増えるし、常に何か考えているという特徴は「目の前のことに集中していない」とも言える。

結果論者であり、競争的・攻撃的でもある。それが言動に出るとも限らないが。

 

せっかち 軽率 焦りグセ
タイプA ・せっかちな人の一例として。 ・フリードマン・Mとローゼンマン・R・Hの研究で、特定の性格が心臓疾患などの突然死に関連していると判明している。彼らはこの性格的特徴を「タイプA」と名付けた。 ・タイプAは率直に言えば、...

 

・緊急中毒と先延ばしグセ

 

・なんらかの理由によりギリギリまでやらない性格傾向。当然時間が足りない上に焦っているため、不注意状態になる。

 

・「締め切り」の緊急性などで「切り抜けた」ことに味をしめてギリギリまでやらないタイプは、好んでこの状態になりたがるのでたちが悪い。今にして思えばこれ、アインシュテルング効果だな。

 

・完璧主義者に先延ばしをするタイプがある。厳密に言えば完璧主義の内「失敗恐怖」が動機のタイプ。

 

この場合、「しっかり準備をする」みたいに余計なことに時間を掛けまくり、結果的に手を付けるのが遅くなる。この経験を繰り返すと、以下の傾向が強まる。

・時間に追われることになり、アクションスリップの頻度は上がるとされている。

・視野が狭くなり、衝動性が高くなる。どちらもミスの要素としては十分だ。

・衝動性が強くなる。「時間を掛けてしっかり取り掛かる」ということをしなくなる。時間があっても軽率になる。

先延ばしと自己志向型完璧主義
→完璧主義関連のメインページへ先延ばしと自己志向型完璧主義・完璧主義者が先延ばし行動をする、というのは別に珍しい話ではない。人によっては意外と感じるかも知れないが。例えば完璧主義者の部屋が汚い、という話。「完璧にできないからやらない...

 

不注意 病気

 

・「不注意 病気」だとADHDしかでてこないね。
サジェストにアスペルガーと発達障害ってキーワードもある。それ以外はサジェストもADHD。

 

アスペルガー症候群は不注意、多動性はあるため、ADHDと診断されるケースはあるようだ。

学習上の問題や不注意や多動性などの方が微妙な社会性やコミュニケーションの問題などより目に付きやすいために「学習障害(LD)」や「注意欠陥/多動性障害(AD/HD)」などと診断されていることも少なくありません。

http://www.autism.jp/knowledge/whatisas/web-j.html

 

また、こだわりが強すぎて強迫性障害として治療を受けることも。

 

・切り口を変えて「集中できなくなる病気」として検索すると、ADHDに混じって今度はうつ病がでてくる。内的な要素のせいで集中できない状態か。

ネガティブなイメージや思考、イライラが募るなどの症状がある。

 

・また、症状として「頭が回らない」ことがあるのが、うつ病、統合失調症、自律神経失調症、慢性疲労症候群、何らかの理由による脳の認知能力が阻害されている状態、など。

もちろん疲労や睡眠不足などの可能性もある。

参照:https://medicalnote.jp/symptoms/頭が回らない

 

不注意 病気 大人

 

・「大人のADHD」がずらりと。

 

ADHDは本来子供に多く見られる発達障害とされていたのだが、後に範囲が拡大され、大人でもあるとされるようになった。

 

・実際の所、「大人のADHD」はどのくらいの数になるのか。

https://medley.life/news/562e197bf591e15407ac5926/によれば、精神科外来に来た患者のうちの15~17%。

 

ヨーロッパ8カ国の精神科外来を受診した患者すべてを対象としての調査。
1,986人の内、

 

成人ADHD診断面接に基づいた診断で、

DSM-IV-TRの基準によれば患者の15.8%(95%信頼区間14.2%-17.4%)が、

DSM-5の基準によれば17.4%(95%信頼区間15.7%-19.0%)が、ADHDと診断された。

 

となった。

 

ちなみに子供の場合、ADHDは児童全体の5~10%だとされている。
成長するに従い多動の症状は大体は治まるともされており、これらを折り込めば15~17%は「多い」と言えるだろう。

 

総じてADHDは精神科外来のお世話に比較的なりやすい、と。
まぁ周囲との齟齬に依るストレスとか、そういう理由が多いだろうけどね。

うつもまた不注意の原因である。今回の「不注意」を軸に見れば、悪循環になっている。

 

・子供と大人ではADHDの症状の出方が微妙に変わってくる。

 

多動の症状として、

・貧乏ゆすりなど目的のない動き

・そわそわして落ち着きがない

 

衝動性の症状として、

・思ったことをすぐに口にする

・衝動買い

 

そして不注意の症状として、

・仕事などでのケアレスミス

・忘れ物 無くし物

・時間管理が苦手

・仕事や作業を順序立てて行うのが苦手

などがある。

 

大人のADHDの不注意の症状は他にも、

部屋が片付けられない、

金銭管理が苦手、

外出の準備が間に合わない、

約束覚えてない、

人の話を集中して聞けない、

遅刻する

など。

 

やはり似たような症状の他の障害・病気は多いため、上記に該当するからと言って即ADHDとは限らない。

参照:https://adhd.co.jp/otona/shoujou/

 

ついでに。

大人のADHD症状チェックリスト:
https://adhd.co.jp/otona/selfcheck/

 

不注意 多い 病気

 

・注意欠如多動症、つまりADHDしかでてこない。

 

・興味深いものを偶然見つけた。ADHDと睡眠障害が表裏一体のような関係であるという説。

 

口呼吸、いびき、無呼吸などの睡眠呼吸障害があると、問題行動を起こしやすいという。

 

また、ADHDの75%は、睡眠に関する生理的な兆候が、健常者に比べて1.5時間遅れているとのこと。

 

どうも生体リズムがずれやすいため、不注意などにつながるのではないか、ということらしい。

 

参照:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/10/adhd-1.php

 

不注意 発達障害

 

・ADHDが多い。体験談とか。今まで「キャラ」として通ってきたが、社会では通用しなくて困った、というような内容。

 

・自閉症スペクトラム(ASDと呼ぶことも多い)のページが検索で出てくる。だがその中のADHDの部分に引っかかっただけのようだ。ADHDは自閉症ではないが、自閉症は発達障害とされているためだろう。

 

発達障害の定義が以下。

日本における発達障害者支援法の定義によると、

「自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、学習障害(LD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、その他これに類する脳機能障害であって、その症状が通常低年齢に置いて発言するもの」

とされています。

https://www.floraison0315.jp/その他-1/発達障害/

 

またwikiによればASDは、男児に多く、約30%知的障害と、11~39%がてんかんと併発しているとされる。

 

・自閉症スペクトラムは広汎性発達障害とも呼ばれ、この中にはアスペルガー、自閉症などを含む。各症状の境界が曖昧であり、区別が難しい。

 

特徴としてコミュニケーションの質が異常、著しく興味が限定されるなどがある。

 

後者はそのまま不注意に繋がるだろう。何かに異様に集中する=他は目に入っていないのだから。

 

特にアスペルガー症候群の場合、ADHDの過集中に似た「熱中しすぎて他を忘れる」ということはあるらしい。

 

また、優先順位をつけるのが苦手なため、複数のタスクがあると混乱するともされる。

 

加えて五感のうちのどれかが感覚過敏であることもあるという。この場合、気が散りやすいだろう。

 

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