決断力のない人
・決断力がある者はチャンスをものにできる。少なくとも「挑戦」まではできる。ないと頭の中はどうあれ結果的にスルーすることになる。
意思表示ができない/自分からスタートできない
・自分で選ぶ、自分から動く、ということができないタイプ。
・きっかけ待ちの状態。消極的。
・一旦始めれば問題はないが、自分から始めることができない。
・特に日本人は文化的に、意思表示に対してネガティブな感情を持ちやすい。
自分がやりたいことに対してでしゃばりかな、自己顕示欲だと思われるかな、承認欲求かなと思ったりする。
まぁ実際そうである可能性もあるが、そこら辺はやり方や力加減の工夫で解決する問題だろう。
逆に失敗した所でやり方を工夫したり、塩梅を学んだりするべき話なんだが、なんか「選択自体が間違ってた」って帰属をしてしまう人はいるね。
・あとは、時間に余裕があると思い続けて機を逸すること。
後述するが、他の用事の優先順位に埋もれ、埋もれっぱなしでこうなる。
人間は時間に追われるのが常だが、逆に時間に追われてないと動きが鈍い傾向がある。自分から締切作ってくのもありだろう。
考え過ぎて決められない
・考えすぎて「選ばないほうがいい理由」を全部の選択肢に見つけるタイプ。
「決断」のイメージ
・決断力のない人は、優柔不断、臆病、ネガティブ思考、目立ちたくない、責任を取りたくないなどの素質が強いとされている。
総じて悪い方面にいろいろ考えすぎなのがあるが、「決断」という行為に対してのイメージも違うかも知れない。
・目立ちたくないと責任を取りたくないはそれに対して消極的な態度を取るって「決断」しているわけだから、別にいいんじゃないか、今回の件では。
目立ちたくない、は失敗して恥をかきたくないからが多いが、インポスター症候群などの「成功したくない」って望んでるパターンもある。
・決断力は「正解を選ぶ力」ではない。「やると決めて実行する力」だ。
逆説的に決断力の「ゴール」は「始めること」であり、「正解を選んで幸せになる」ことじゃない。やり遂げるのはGRITの話になるので別件。
ここからして人によって定まっていない。人によっては選択に対して「答え」を選んで「正解」するイメージを持ってる。一種の運命論というか、「選択」した時点ですべて決まってしまうと思っていると言うか。
だからこそ、
1:すべてわかった上で
2:正確に比較し
3:綿密に予測し
4:最適な物を選ばなければならない
見たいなノリになる。
文字だけでめんどくさいオーラ放ってる。すべて、正確、綿密、最適とか完璧主義的な言葉。
無責任に決断力不足が多いって話もあるが、この場合はむしろ責任感強すぎるとも言える。
これでは「選択」に対してのプレッシャーが違う。勝手に増やしているとも取れるが。
これだと決断できるわけがない。そんなことわかるわけないんだし。予知能力に目覚めない限り無理だろう。
・「正解」を選ぼうとすれば、どうでもいいことでも迷うことになる。理解し、分析し、それらを比較し、どの選択肢が「正解」なのか。
考える範囲がかなり広くなり、「選ばないほうがいい理由」もその分見つかる。選択肢が3つあった所で、全部に「選ばないほうがいい理由」が見つかるだろう。
こう言った優柔不断のメタとして自尊心が挙げられているのも、正解を選べるからではなく、「正解に後からできる」という自己認識を持てるからだろう。
・私は勝手に修行癖と呼んでるが、トレーニングかなんかのつもりなのか、何かを想定してどうでもいいことに縛りプレイしている人はいるね。まぁそれが無駄なのか役に立ったのかは本人のみぞ知る。
・整理する。
1:やりたいことがある。或いは選択肢がある。
2:リスク/デメリットを考える。まず間違いなく見つかる。考えれば考えるほど見つかる。これは「やらない理由」になる。
3:やる理由とやらない理由が頭の中でせめぎ合う。あるいはこの時点でやらない理由が勝つ(リスク潔癖症)。
4A:時間切れ。チャンスを逃す。
4B:制限時間がない場合、永久に「保留」(きっかけ待ち)。
4Bはまぁ、別にどうでもいいことなら永遠に保留でもどうでもいいが。無理して「義務」にしても詰まらんし。ただ、他の物事は大抵制限時間がある。旬とか、時期とか、流行とかも含めれば。
相対的に優先順位はかなり下がるため、やりたいけどほったらかし、なんてこともある。積みゲーとか。
4A=「時間切れ」は自動的に決めることになるということだ。意思決定ではない上で消極的な選択をした扱いになる。なんかこう、流されている感じで嫌だね。
リスクに対しての潔癖症
・ぶっちゃけ何も考えてない奴の方が行動力があるだろう実際。それで失敗もするが。
決断力があるとされる人物にしたって、バカになることを勧めてたりもする。難しく考えんなとか、思い切ってやってみろとか。それで失敗もするが。
ここから見るに、決断力がない人は、決断力がないんじゃなくて、思考から発生する「阻害要因」がある、とも言える。
・リスクはないか、デメリットはないかを考えると、まぁだいたい見つかる。保証なんてまずない。
リスクが有り、デメリットがあるからやりたくないけど、やらなきゃいけなかったり、諦めきれないものがある。状態としてはこの時点で優柔不断っぽくなる。
・別に皮肉で決断力がある人間を指して「それで失敗もするが」なんて言ってるわけじゃない。
失敗をしたくない、つまり「安全」を気にするなら、いくらか考えて備える必要はある。
ただ、想定が「無傷で成功したい」みたいなことになってると、これは過剰になるだろう。リスクに対しての潔癖症。
・要するに理想が高いと決断できるハードルが高くなる。更に考えすぎることに拠ってリスク/デメリットはやたらと見つかり、選択肢の魅力はどんどん下がる。そのハードルを超える物はめったに現れない。
「やっぱやめとこう」という結論によくなるのなら、少々怪しいのではないか。
できれば気楽に
・悩むべきことは悩み、用心するべきことは用心するべきなのは前提として。
・逆を言えば、どうでもいい問題に対しても、すべてをわかった上で御大層な「決断」しなくてはならない、と思うような「大きな事」に見えているのが問題とも言える。
・そこまででっかいことじゃないのなら、気楽に適当に決めれるようなトレーニングもしといたほうがいいだろう。人によってはこれは「できない」ため、そういった人にはこれは重要になる。
居酒屋での「とりあえずビール」の「とりあえず」ってなんだよ! って発狂してる奴とかたまにいるが、こだわりないから「とりあえず」なんだよ、と。他の注文はビール飲みながら決めるわ、と。
・或いは、これがおすすめだが、「暫定」の決断のつもりでいること。とりえあず、しばらくは、ということ。或いは方針だけ決める感じ。
前述の完璧主義的な優柔不断は、選んだら責任を持って最後までかかわらなきゃいけない/やり遂げなきゃいけないというような感覚を持っていることが多い。この重大決心みたいなスキーマが、「どのゲームやるか」とかにまで侵食していることがある。
気楽にできることは、気楽に。